今週の山頭火句

今週の山頭火句 旅のかきおき書きかへておく  山頭火

2011年8月30日火曜日

『第2回山頭火検定』 受験者募集!           あなたも山頭火の魅力を探ってみませんか。


「山頭火検定」募集にあたって、こんなことを思いました。
多くの人に愛され、多くの人に支えられた山頭火さんは、日記を見てもわかるように、
決して人の悪口を書いていませんね。
皆さんは、空海や芭蕉が座右の銘とした漢の崔子玉(さいしぎょく)の「人の短を道(い)うこと無かれ、自分の長を説くこと無かれ」の言葉をご存知ですか。
きっと山頭火さんも、そのような心の持ち主であったろうと思われます。

次に、山頭火さんの三つの俳句が頭に浮かびました。
    分け入つても分け入つても青い山
    うしろすがたのしぐれてゆくか
    もりもりもりあがる雲へあゆむ
山頭火さんの人生を歩く姿が見えてきませんか。

一草庵の落書帳に、若い女性の言葉がありました。
「一草庵は、わたしのパワー・スポットです。」
あなたも山頭火さんの生きざまや俳句を勉強し、
一草庵に来て山頭火さんのパワーを胸いっぱい吸い込んでみませんか。
評判となった『山頭火検定』を引き続き、この秋に実施します。

      『山頭火検定』のご案内
試験日   平成23年10月10日(祝) 13:00~14:30
試験会場  清水公民館(℡ 089-924-7075) 
(松山市清水町3丁目170-4)
検定料   一般 ¥1000  高校生以下  ¥500

       検定料の振込は、最寄の郵便局の「振込取扱票」で。
       ・振込先 口座記号番号 01680-3ー108377     
             加入者名   まつやま山頭火検定実行委員会            
募集期間  8月1日(月)~9月22日(木)
申込方法  ハガキまたはFAXで、下記の申込先へ。

       (住所・氏名・電話番号・年齢・性別を記入。)
試験要項  60問・択一式  正解率70%で合格認定。
『山頭火検定・公式テキスト』(¥600)より90%出題。
(希望により、「山頭火検定対策講座」を開催。)


 <申込先> 〒799-2651  愛媛県松山市堀江町甲1615-3
                  NPO法人まつやま山頭火倶楽部
                      TEL 090-6882-0004          
                      FAX 089-978-5959            

申込方法・ダブルクリックを。
募集案内・ダブルクリックを。
新版『山頭火検定・公式テキスト』(平成23年8月1日発刊)の紹介
旧テキストへ、誤字訂正と少し加筆を。
(テキスト販売所…一草庵、子規記念博物館、明屋書店本店・平田店・大街道店・空港通店・キヨスクJR松山駅)

本書は山頭火日記「行乞記」の冒頭の部分から始まります。
「私はまた旅に出た、…水は流れる、雲は動いて止まない、風がふけば木の葉が散る、魚ゆいて魚の如く、鳥はとんで鳥に似たり、それでは、二本の足よ、歩けるだけ歩け、行けるところまで行け…」
芭蕉の『奥の細道』、鴨長明『方丈記』、吉田兼好『徒然草』の書き出しの名文に匹敵するような気がします。

最後のページには、筑前琵琶「俳人山頭火」の謡(うたい)の詞を掲載しました。
その一部を紹介。(作詞 大山澄太、作曲 田村旭都)
「…遍路を終えて松山なる一草庵に住みてより 
友あり酒あり湯もありて 伊予の風土を愛しつつ 
腹はへっても 句は作り 『草木塔』を世に出しぬ …
無一物中無尽蔵 
いのちをかけて俳三昧 天地一杯に詠いける 
その名も高し山頭火 その名はゆかし山頭火」。

検定試験のあと一草庵広場で、昭和32年にでき消え去っていた、このまぼろしの琵琶の名曲「俳人山頭火」、
名付けて“琵琶「俳人山頭火」再現コンサート”を開催します。
キャッチ・フレーズは、  まぼろしの琵琶「俳人山頭火」よみがえる!
ご期待ください。

2011年8月27日土曜日

一草庵俳句講座『松山の俳句を学ぶ』

ご案内がおくれてしまいました。
『松山の俳句を学ぼう』という一草庵俳句講座が開催されます。
募集は締め切っていますが、参加希望の方はご連絡ください。


      子規が生まれて
     山頭火が愛した松山
     俳都・松山の風土を誇りに思い
     市民として
     俳句のお勉強をしてみませんか。


 <プログラム>
 ☆第一話「松山俳諧の歴史」 9月3日(土)
 ☆第二話「近代俳句の時代」 9月10日(土)
       ~子規現る~ 
 ☆第三話「子規山脈の俳人たち」 9月24日(土)
       虚子 碧梧桐 東洋城 草田男 波郷など
 ☆第四話「俳句新境地を目指して」 10月8日(土)
       井泉水~朱鱗洞~山頭火




 <会場> 松山市ハーモニープラザ 3F (℡089-933-9211)
                    松山市若草町8-3
 <時間> 13:30~15:30
 <申込先> NPO法人まつやま山頭火倶楽部
         〒799-2651 松山市堀江町甲1615-3
         TEL090-6882-0004 FAX089-978-5959
        

2011年8月24日水曜日

一草庵「今月の山頭火句」(8月)

炎天をいただいて乞ひ歩く

松山では、少し朝晩涼しくなってきました。
この句は、大正15年「層雲」発表の山頭火句。
「乞ひ歩く」とは、行乞(ぎょうこつ)すること。山頭火はこの年10月、正一という名前を戸籍上「耕畝(こうほ)」と改める。そして耕畝という曹洞宗最下位の僧侶として、徒歩禅をはじめる。

行乞流転をはじめて、約2ヶ月。
九州・柳川で開業医をしている木村緑平を訪ねる。その後、炎天の中を行乞の旅にでた、ある日の句。
行乞をはじめて、俳句に専念できなかったのであろうか。この年の層雲発表句は、この句を入れて7句。

やっと托鉢僧らしい心境になれたのだろうか。
「炎天」という言葉に、厳しさを、
「いただいて」という言葉に感謝の気持ち、「乞ひ歩く」に謙虚で一生懸命さを感じる句である。




この間、一草庵で夏まつりを楽しんだ。

炎天をいただいて氷であそぶ子供たち


一草庵、庭の桔梗は咲き終わりました。
山頭火の句の英訳を紹介しておきます。

 Above my head-
 The burning summer sky,
   Begging and walking.               ジェイムズ・グリーン

2011年8月21日日曜日

山頭火検定にチャレンジしよう!その12

検定問題<その12>です。

問56俳句の問題です。(   )の中にはいる言葉はどれでしょう。
(以下同問)

(   )の美しければ人の恋しき
1 鰯雲   2 夕焼雲   3 稲妻

問57 もりもりもりあがる( )へあゆむ
 1 夢   2 空   3 雲
松山・長建寺の山頭火句碑


問58 雨ふるふるさとは(  )で歩く
1 わらじ   2 はだし   3 げた

問59 生死の中の(  )ふりしきる
1 みぞれ   2 雨   3 雪

問60 うまれた家はあとかたもない(  )
1 あさがほ   2 ほうたる   3 葛の花

解答はここをクリックしてください。解答

山頭火検定にチャレンジしよう!その11

検定問題<その11>です。

問51 俳句の問題です。(   )の中にはいる言葉はどれでしょう。(以下同問)
(   )をいただいて乞ひ歩く
1 猛暑   2 炎天   3 酷暑
梅岡ちとせ・書

問52 踏みわける(   )よすすきよ
1 葛   2 桔梗   3 萩

問53 笠に(   )とまらせてあるく
1 ちょう   2 せみ   3 とんぼ

問54 まつすぐな(   )でさみしい
1 道   2 心   3 木

問55 酔うて(  )と寝ていたよ
1 かえる   2 こほろぎ   3 のら犬

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2011年8月19日金曜日

山頭火検定にチャレンジしよう!その10

検定問題<その10>です。

問46 「鉄鉢の中へも霰」の句は、どの場所で作りましたか。
1 山口県防府市   2 福岡県芦屋町   3 愛媛県松山市

問47 「てふてふひらひらいらかをこえた」と山頭火が詠んだお寺はどこですか。
1 法隆寺   2 宇治平等院   3 永平寺

問48 山頭火が松山で「句碑へしたしく萩のさきそめている」と詠んだお寺は、どこですか。
1 太山寺   2 石手寺   3 子規堂・正宗寺

問49 山頭火が「をなごまちのどかなつきあたりは山門」と詠んだお寺はどこですか。
1 石手寺   2 宝厳寺   3 太山寺

問50 俳句の問題です。(   )の中にはいる言葉はどれでしょう。(以下同問)
  (   )啼いてわたしも一人
1 鴉   2 雲雀   3 鵯

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山頭火検定にチャレンジしよう!その9

検定問題<その9>です。

問41 味取観音堂での山林独住に耐えかねて、一笠一鉢の行乞流転の旅に出ましたが、そのとき作った句はどれですか。
1 けふも托鉢、ここかしこもはなざかり
2 分け入つても分け入つても青い山
3 まつたく雲がない笠をぬぎ

問42 川棚で結庵したい心を句に詠んでいます。次のどの句ですか。
1 花いばら、ここの土となろうよ
2 曼珠沙華咲いてここがわたしの寝るところ
3 はだかで話がはずみます

問43 山頭火の絶筆三句のうち一句を、次の句から選んでください。
1 焼かれて死ぬる蟲のにおひのかんばしく
2 もりもりもりあがる雲へあゆむ
3 ほろほろ酔うて木の葉ふる

問44 「(  )供えて、母よ、わたくしもいただきまする」と亡き母の句を詠んでいます。供えたものは何ですか。
1 うどん   2 そば    3 トマト

問45 「ふるさとは(  )がうまいふるさとにいる」山頭火は俳句でふるさとの食べ物を懐かしんでいました。その食べ物はなんですか。
1 豆腐   2 佃煮    3 ちしゃもみ

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山頭火検定にチャレンジしよう!その8

検定問題<その8>です。
御幸山から望む松山城
問36 一草庵の上にある御幸寺山には、ある生き物が住んでいたという伝説があり、子規も次の句を詠んでいます。その生き物とは何ですか。   「秋の山御幸寺と申し○○住む」     
1 天狗   2 ムササビ   3 狸

問37 松山には江戸・明治・昭和の俳人を慕い、「三庵めぐりコース」がありますが、子規と漱石が52日間過ごした庵の名は何ですか。
1 庚申庵   2愚陀仏庵   3 一草庵
在りし日の愚陀仏庵

問38 山頭火の命日はいつですか。
1 昭和15(1940)年10月1日   
2 昭和15(1940)年10月11日
3 昭和15(1940)年12月3日

問39 山頭火の有名な俳句はどの句ですか。
1 一本はうしろ姿の冬木立
2 旅人と我名よばれん初しぐれ
3 うしろすがたのしぐれてゆくか

問40 山頭火作でない句は、どれですか。
1 陽を吸ふ
2 咳をしても一人
3 おとはしぐれか

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山頭火検定にチャレンジしよう!その7

検定問題<その7>です。

問31 山頭火の終の住処「一草庵」の命名者は誰ですか。
1 荻原井泉水   2 大山澄太   3 種田山頭火

問32 昭和14(1939)年10月、松山に来た山頭火がすぐに墓参をした
俳人は誰ですか。
1 正岡子規   2 河東碧梧桐   3 野村朱鱗洞      

問33 山頭火は折本句集を7冊刊行しています。「鉢の子」「草木塔」「山行水行」「雑草風景」「柿の葉」「孤寒」「鴉」のうち、松山でできた第7句集はどれですか。
1 草木塔   2 柿の葉   3 鴉  

問34 山頭火の日記を預かり、400通を越える山頭火の書簡を持つ炭鉱医で、心友として生涯山頭火を支えた層雲の俳人は誰ですか。

緑平、雀の
日暮かえつて雀子にあまえてゐる
 1 久保白船   2 大山澄太   3 木村緑平

問35 山頭火が気に入ってよく入浴した道後温泉は、漱石が英語の先生で赴任する1年前に建築されています。その年はいつですか。
1 明治17(1884)年   2 明治27(1894)年   3 明治37(1904)年  









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2011年8月13日土曜日

松山文学散歩「山頭火句碑めぐり」<大和屋本店>

今日は、道後の「大和屋本店」にある山頭火の句碑を訪ねました。

車で行きましたが、ホテルの前に駐車すると、すぐ係りの方が来て、気持ちよく対応してくださいました。

山頭火の句碑は、ホテルに向かって右側の足湯の前にかわいらしく立っています。温泉好きの山頭火さんも、よくこのあたりを歩いたことでしょう。

 
 
せっかく来たので、足湯を利用させてもらいました。夏だからどうかなと思ったのですが、落ち着いた風情でゆっくりできました。はじめて出会ったほかのお客様ともなんだか親しめて、温泉は人と人との心まで温かくしてくれるようです。「ずんぶり温泉()山頭火気持す。
 

飲み物がほしい人は、気軽くインターホンで注文でき、奥の喫茶から持ってきてもらいます。感じのいい対応に感心しました。

大和屋本店には、ほかに子規などの句碑や歌碑が建てられています。散歩がてらまた来てみたいスポットでした。

2011年8月12日金曜日

『第5回山頭火俳句ポスト賞』の表彰。

『第5回山頭火俳句ポスト賞』決定発表
(投句期間 23年3月1日~23年6月30日)   

一草庵「山頭火俳句ポスト」に投句された175句(内、県外句は42句。)各選者の先生に優秀句を選んでいただきました。「一草庵夏の子どもまつり」(8月7日)の日に表彰式をおこないました。

 山頭火俳句ポスト賞              
奔放に脱ぎし庵の今年竹   松前町 郷田喜久江 

(評)「今年竹」は「竹皮脱ぐ」と同じ季語であるが、導入部の「奔放に」という語に、潔さ、若さと勢いを感じた。皮を脱いだ竹は、緑の鮮やかな若竹となり、ぐいぐいと空に向かって伸びてゆく。一草庵を訪れる人や、庵で活動する人々に活力を与える一句となった。 (本郷選)

小西昭夫・選
【特選】あじさいは雨に咲きわたしは雨を聴く   松山市 太田和博 


(評)句またがりの対句表現やあじさいと雨のA音のリフレインが心地よい。あじさいと雨は付きすぎの表現だが、後に「わたしは雨を聴く」と置いたことで、序詞のような働きをしている。そして、この句の求道的な深みを作り出した。


【入選】真っ直ぐな道ふるさとの麦の秋   東温市 井門敬之 

(評)「真っ直ぐな道」は作者の山頭火への思いであろう。一面のふるさとの麦秋を区切る道も真っ直ぐである。それは作者の望む生き方でもある。

白石司子・選
【特選】髭伸ばし逢いに来たぜよ山頭火 横須賀市 田口義明


(評)上五「髭伸ばし」は山頭火の姿をも髣髴とさせるが、作者自身の何かに対する疲労感からであろうか。そして、どうしても逢いたかった山頭火、また、訪れたかった終焉の「一草庵」。その思いが中七「逢いに来たぜよ」に集約されている。今の時代にあって、「ほんとうの自分の句」を作り、「ころり往生」した山頭火の生き方は、結果として理想的といえるかもしれない。

【入選】にゅうどう雲がまっている  松山市  堀口浩良


(評)夏の訪れを知らせる「にゅうどう雲」。十二音のつぶやきのようであるが、一句全
体からは、誰よりも夏の到来を心待ちにしている作者像が見えてくる。入道雲と共にあ
った、もう取り戻すことのできない夏であるが、山頭火の句「もりもり盛りあがる雲ヘ歩
む」という勇気も湧いてくる。


高橋正治・選
【特選】雨のやうな声柿の花    八幡浜市 都築まとむ

(評)内的な一瞬の間に印象された美を逃がしてはならない。
些細なものの中にある美を捉えることは真剣に生きている証である。

【入選】ときめいているから廻す白日傘    松山市 村上邦子

 (評)小さくとも幸福という姿。ときめきは心に美しい夢を与えてくれる、音楽が
  流れ、甘くて酸っぱい愛をもたらせてくれる。

本郷和子・選
【特選】ひきずる昭和蛍の夜    松山市 岩崎美世 

(評)作者はずっと昭和を生きてきて、平成の世にあっても「昭和」は、心の奥にずっしりと重く存在するのだ。良きにつけ悪しきにつけ、過去の時間は、作者の内面に色濃く影を落している。季語の「蛍の夜」によって、いっそうその想いが伝わってくる。

【入選】束縛のない淋しさよ遅日光   松山市 玉井淳子

(評)山頭火のような束縛のない生き方を、人々は願望するものである。しかし全く束縛の無いことは、生きる上で、ある淋しさと孤独感が付随するものであろう。「遅日」は春の季で、日の暮れなずむ頃の情景の中、言いようのない淋しさをうまく表現している。

熊野伸二・選
【特選】月に問い涙ぼろぼろ         松山市 堀口浩良 

(評)歳時記で「月」は秋の季語だが、自由律のこの句では季節は問わない。悩み、苦し
みを秘めた心で空を仰いだそこに美しい月があり、思わず世間に対して構えていたバ
リアが外れ、心に正直になって落涙する構図。本物の涙の雫ではなく、心象としての涙
であろう。

【入選】思春期の出口を探る桜桃忌    松山市 河野寿子

(評)「桜桃忌」は「走れメロス」「斜陽」「人間失格」などで知られる作家・太宰治の命日。太宰は、若いころから何度となく自殺・心中事件を繰り返し、最後には玉川上水で入水心中した。思春期の出口を探しきれなかった結果として見ると、この句の深さが解る。

「山頭火検定」にチャレンジしよう!その6

検定問題<その6>です。

問26 山頭火は、昭和13(1938)年、其中庵から湯田温泉に移り住みました。そこである有名な詩人の弟呉郎と親しく付き合いました。その詩人とは誰ですか。
これが私の古里だ
さやかに風も吹いている
あヽおまへは何をして来たのだと
吹き来る風が私にいふ
1 金子みすず   2 中原中也   3 佐藤春夫

問27 山頭火は北海道を除く、本州・四国・九州の日本全土を歩き、1万句以上の俳句を残しました。行乞行脚の末“おちついて死ねさうな草枯るる”と詠んで、自ら終焉の地と定めた都市はどこですか。
1 熊本市   2 松山市   3 防府市

問28 山頭火が松山へ行くときに、大山澄太が紹介した人物は誰ですか。
1 高橋一洵   2 久保白船   3 井上一二

問29 一草庵が見つかるまで、山頭火が泊っていた道後の宿はどこですか。
1 ちくぜんや   2 はなや   3 きどや

問30 一草庵は、宇和島出身の映画監督が妹のために建てた家でした。その著名な映画監督とは、誰ですか。
1 森一生   2 伊丹万作   3 伊藤大輔

解答はここをクリックしてください。解答

「山頭火検定」にチャレンジしよう!その5

検定問題<その5>です。

問21 山頭火は川棚温泉で念願の結庵に奔走しながらも、俳句集を作りました。それは次のどれですか。
1 鉢の子   2 山行水行    3 雑草風景

問22 川棚で結庵できなかった「其中庵」は、句友によって数ヵ月後に実現しました。その場所はどこですか。
1 小郡   2 防府   3 湯田




問23 其中庵を見つけてくれた層雲の仲間は誰ですか。
1 久保白船   2 大山澄太   3 国森樹明

問24 山頭火は其中庵に何年過ごしましたか。
1 約1年   2 約2年   3 約6年

問25 昭和13(1938)年其中庵が老朽化し、湯田温泉に新しい庵を設けました。その庵の名前は何ですか。
1 三八九居   2 風来居   3 一草庵

解答はここをクリックしてください。 解答

2011年8月11日木曜日

「山頭火検定」にチャレンジしよう!その4

検定問題<その4>です。

問16 事件後、あるお寺に預けられて修行し禅門に入っていますが、そのお寺とはどこですか。
1 瑞泉寺   2 報恩寺   3護国寺

問17 大正14(1925)年、望月義庵住職を導師として出家得度しています。その時の法名は何ですか。
1 味取   2 耕畝   3 無門

問18 山頭火が行乞流転の旅にでたのは、いつですか。
1 大正15(1926)年4月  
2 昭和9(1934)年3月 
3 昭和10(1935)年12月

問19 昭和3(1928)年、四国八十八ケ所遍路の途中小豆島に渡り、ある俳人の墓参をしました。その人とは誰ですか。


1 野村朱鱗洞   2 尾崎放哉   3 井上井月

問20 次の言葉は山頭火の昭和5(1930)年10月20日の日記の一部です。( )の中に入る言葉は何ですか。
歩かない日はさみしい
飲まない日はさみしい
(  )日はさみしい
1 作らない   2 詠わない   3 話さない

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「山頭火検定」にチャレンジしよう!その3

検定問題<その3>です。

兼崎地橙孫 句短冊
問11 大正5(1916)年、事業に失敗し一家離散した山頭火が、妻子と共に熊本へ活路を求めた時、頼った俳友は誰ですか。

1 兼崎地橙孫   2 久保白船   3 木村緑平

問12 熊本で開業した店の名は何ですか。

1 萬屋   2 三八九   3 雅楽多

問13 大正7(1918)年10月31日、山頭火が敬慕した松山市生まれの天才自由律俳人がスペイン風邪で夭折しました。その人は誰ですか。

1 野村朱鱗洞   2 尾崎放哉   3 河東碧梧桐

問14 山頭火は、大正10(1921)年に東京市の職員になりましたが、どこに採用されましたか。

1 東京市交通局   2 一ツ橋図書館   3 東京市江戸川浄水場

問15 大正13(1924)年、山頭火は一生を変える一大事件を起こしています。その事件とは何ですか。

1 熊本市公会堂前で進行中の電車の前に立ちはだかった。

2 熊本市の有名料亭で無銭飲食をした。

3 熊本市で政治活動をして、留置場にいれられた。

解答はここをクリックしてください。 解答

「山頭火検定」にチャレンジしよう!その2

検定問題<その2>です。

問6 山頭火は26歳で結婚しましたが、その妻の名は何といいますか。
 1 フサノ   2 ツルノ   3 サキノ

問7 翌年、長男が生まれました。その名前は何といいますか。
 1 健   2 猛   3 剛

問8 早稲田大学を中退し防府へ帰郷していた山頭火が、明治39(1906)年、24歳で父と一緒に起こした事業は何ですか。
 1 本屋   2 酒造業   3 額縁屋

問9 明治44(1911)年、郷土文芸誌「青年」掲載におけるロシア文学翻訳では「山頭火」の号を使いましたが、俳句で使った号は何ですか。
 1 蜻蛉公    2 田螺公    3 椋鳥公

問10 明治44(1911)年、山頭火が属した新傾向俳句誌「層雲」は誰が創刊しましたか。
 1 荻原井泉水   2 高浜虚子   3 松根東洋城

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2011年8月10日水曜日

『山頭火出前俳句ポスト・ジュニア賞』の紹介。

  『山頭火出前俳句ポスト・ジュニア賞』決定。(平成23年8月7日)
 一草庵周辺の清水小学校、湯築小学校、姫山小学校へ、古新聞で作った「山頭火俳句ポスト」を
持参。短い期間でしたが、635句が児童より投句されました。その中より、選者の先生に、特選1句と入選3句を選んでいただき、「一草庵夏の子どもまつり」の会場で表彰させていただきました。
遠き昔の忘れてしまっていた、初々しい新鮮な心が、句の中にプンプンと匂っています。
小西昭夫・選
【特選】あめがふりおおきなおんがくはじまるよ    湯築小3年  千住海翔
(評)あめがふると、地上にあるいろんなものにあめがあたって音をたてる。やねにあたる音、木々や草花にあたる音、土にあたる音、その他いろいろなものにあたって、色々な音をたてる。それを「おおきなおんがく」ととらえる感性がすばらしい。

【入選】手の中のホタルがぼくの道案内       湯築小6年  伊藤 陸
(評)つかまえたホタルを手でかこう。手の中でホタルはてんめつしている。ひかったり暗くなったり。それはまるで「ぼくの道案内」をしてくれているようである。

【入選】たねまいたきゅうりの本葉もう二まい    姫山小4年  菅 真珠
(評)きゅうりの観察をしているのだろうか。双葉が芽をだしたとおもったら、もう本葉が2枚も出ている。生命の不思議。

【入選】にいちゃんがさきさきのぼるなつのやま   清水小1年  葛原 舞 
(評)さすが、にいちゃん。にいちゃんはなつやまをおとうとよりもさきさきにのぼるのだ。それは、おとうとに負けたくないこともあるのだろうが、にいちゃんはおとうとをまもっているのだ。

 白石司子・選
【特選】手の中のホタルがぼくの道案内         湯築小6年    伊藤 陸
(評)何が起こるか予測のつかない、まさに暗闇ともいえるこの世界。しかし、「ぼく」の「手の中」には、神秘的な光を放ち、「道案内」をしてくれる「ホタル」がいる。てのひらの中にやさしく包み込み、発光する蛍は、人間そのものでもあり、「生」に対する愛しさみたいなものさえも感じさせる。未来はきっと明るいはずである。

【入選】こどものひ にくときゃべつとういんなー    清水小1年  藤田恵輝
(評)単なる言葉の羅列のようであるが、「こどものひ」という季語に、食べ物を取り合わせたところが新鮮。一句全体からは「食」に対する感謝の気持ちも感じ取られるし、「にく」も「きゃべつ」も「ういんなー」も全てが平仮名表記であることも、同じ力関係で食卓を賑わせているようで楽しそう!きっと子どもの日の君たちを元気にしてくれるよ。

【入選】ぼくたちといっしょにのびる ひまわりくん    姫山小3年  金田俊介 
(評)夏の日ざしをあびて、ぐんぐん成長するひまわり。それを「ぼくたちといっしょに」としたところに、作者の人間的やさしさが感じられる。また、「ひまわり」ではなく、「ひまわりくん」としたところも、仲のいい友達のようで楽しい。ぼくたち、そしてひまわりくんは、夏休み中にどこまで伸びるかな?

【入選】理科室にとんぼがじゅぎょうしにきてる     湯築小5年  濱家優萌
(評) もしかしたら、「じゅぎょう」中に「とんぼ」が迷い込んできたのかもしれない。この句の良さは、その場所が教室ではなく、「理科室」としたところ。大きな眼をますます大きくさせながら、作者と共に実験でもしている姿が想像されて愉快。

高橋正治・選
【特選】アイスクリームつぎつぎたべるといたいんだ   姫山小2年  麓 武士
(評) ほんとうだね。いそいでたべると頭がズキズキするね。でもアイスクリームはおいしいよね。

【入選】父さんのかたもみふえるつゆの日は   姫山小4年  天倉祐志
(評) 父さんの背中は大きくて温かいだろ、すてきなすてきな父さんは家族を守ってくれる。
 
【入選】トマトのはっぱがふえました   湯築小2年  天野美咲
(評) どんどんはっぱがふえていくね。太陽をいっぱいすいこんで、きっとりっぱなトマトができるよ。

【入選】母の日にはじめてお花あげました   清水小3年  杉本優斗
(評) フフッ母さんこれどうぞ。母の日のプレゼントはとても嬉しかっただろうね。抱きしめたいくらい。こんどは父さん母さんと手をつないでごらん楽しいよ。

本郷和子・選
【特選】春の朝今日から妹一年生       清水小3年  大西瑛莉花
(評) 入学式の朝、かわいい妹が一年生になって、心から嬉しい気持ちがでている。「今日」からという言葉で、待ちに待った日ということがよくわかる。

【入選】桜の木みんなに見られて花ちらす   清水小5年  安永朋香
(評) 花びらの散る様子を「みんなに見られて」と桜の木の側に立って見たところが、新鮮でおもしろい。

【入選】クワガタといっしょにそらとぶゆめみたよ   姫山小4年  市川怜央
(評) クワガタと空とぶ夢、さぞ楽しかったでしょう。思わず、その夢のこと聞いてみたい気がする句。

【入選】かぶとむし大きくなったらそらとぼう   湯築小2年  長野祐亮
(評) 羽根を広げて、空をとぶ鳥のように想像したところがすばらしい。

熊野伸二・選
【特選】めかくしでわろうよわろうスイカわり      姫山小4年  佐名木唯
(評) 海水欲などでのスイカわりは、子どもがもっともよろこぶイベントのひとつ。「わろうよわろう」というくり返しに、早くやりたいという子どもの期待感がよく表現されており、情景が目に浮かぶ。リズムがぴかいち。

【入選】前がみの長さ気になる初夏の風      清水小6年  光石 和
 (評)初夏の風に、少し長めの前髪が吹かれて眼にかぶさったりするのか。それとも、おしゃれにも気をつかう年ごろになって、髪の長短にも細かい希望があるのだろうか。初夏の風を受けてこそ気がついた乙女心。

【入選】なつのうみ うきわにのってるイルカだよ    姫山小2年   永田和子
(評)海水浴で浮き輪にのっている子どもが、両手で水をかいて得意がお。イルカのようにはおかないが、気持ちはイルカなみ。やがて、イルカのようにスイスイ泳げる日が来るでしょう。

【入選】とんぼの目赤青きいろしんごうだ    湯築小2年   土居大河
(評)トンボは住んでいる場所や季節によって、たくさんの種類がいる。しかも、飛びながらカやハエなどの害虫を食べるため、とびきり大きな目をしている。そのトンボをよく観察して、赤・青・黄の目の色に気がつき、同じ赤・青・黄の交通信号のようだと思った句。町の子らしい連想。

【佳作】土を出て短い一生歌うセミ      湯築小6年  木多拓海
(評)夏になると、土をはい出したセミのさなぎが、草や木を登って羽化する。それまで何年もかかるといわれる。セミのさなぎが、一週間ていどしか生きていない。そんなセミのことを知って「短い一生」をいっしょうかんめい生きているあかしとして鳴き続けるセミにいとしさを感じている句。
【佳作】トンボさん私のぼうしにとまっている      湯築小5年 蓮井美月
(評) “トンボさん、私の帽子にとまってくれてありがとう、もう少しそのままでいてね”
とトンボに話しかけている声がきこえてくる。そんなかわいい風景だから、この帽子はむぎわら帽子でなく、宮崎駿アニメの少女のかぶっている帽子を想像する。山頭火に「笠へとんぼとまらせてあるく」という句がある。自分の笠にとまっているトンボを写生し、自分の心の中で解釈して、“とまらせてあるく”と表現している。

【佳作】ホタルがり金の雨(あま)つぶぱらぱらと     清水小3年  祝 しずく
(評) ホタルがたくさんとんでいるところが金の雨つぶのように見えたのか、それとも、雨がぱらぱら降ってきて、ホタルの光で金色になったのか、どちらでもよいが、発見は見事だ。

【佳作】太陽が山のいただき夏のルビー      姫山小4年  岡本海槻              
(評) 山の空を彩る太陽を「夏のルビー」の表現したところが素晴らしい。
しあわせ色に赤く輝いているだけでなく、世界一になった「なでしこジャパン」ようなさっぱりとしたパワーと若さを感じました。ルビー・サマーを楽しんでください。

2011年8月8日月曜日

「一草庵夏の子どもまつり」 200人以上の人が参加。

「まつやま子どもの日」に協賛して、未来に生きる子どもたちと一緒になって、
「学んで 遊んで 楽しもう! 一草庵夏の子どもまつり」を開催します、
の開会宣言でスタート。

最初は「山頭火俳句ポスト賞」の表彰式。
 (表彰された俳句は、別途掲載します。)

 続いて
 「一草庵学びの授業」が始まりました。
 科室にとんぼが授業しにきてる  湯築小5年 濱家優萌
  こんな表彰された句がありました。一草庵にもたくさんの子供たちが授業に来てくれました。
  
(1)民話「あったか山頭火さん」のお話
皆で、山頭火さんの俳句を朗読しました。
(2)俳句のお勉強と七夕飾りをしました。
「ななばたさま」の唄を皆でうたって、「七夕」を季語として、願い事、将来なりたい人の言葉
を添えて俳句をつくりました。
次は「一草庵遊びの授業」と「楽しみ授業」です。
昔遊び「竹とんぼ」「こままわし」をして遊びました。
そして、笛の合図で交替して
そうめん流し、かき氷、スイカ割を楽しみました。
表彰された句に、こんな句がありました。
 めかくしでわろうよわろうスイカわり  姫山小4年 佐名木唯 


こんなことを書いているうちに、司馬遼太郎さんの「21世紀に生きる子供たちへ」の言葉を思い出しました。
「私が持っていなくて、君たちだけが持っている大きなものがある。未来というものである。
私の人生は、ずでに持ち時間が少ない。例えば、21世紀というものを見ることができないに違いない。
君たちはちがう。
21世紀をたっぷり見ることができるばかりか、そのかがやかしいにない手でもある。」
続けて言う。
「昔も今も、また未来においても変わらないことがある。そこに空気と水、それに土などという自然があって、人間や他の動物、さらに微生物にいたるまでが、それに依存しつつ生きているとうことである。自然こそ、不変の価値なのである。」
「この態度は、近代や現代に入って少しゆらいだ。--人間こそ、いちばんえらい存在だ、という思い上がった考えが頭をもちあげた。ある意味では、自然へのおそれがうすくなった時代といってもいい。」
東北大震災、原発問題、新潟地方の豪雨水害のことなどを考えさせられてしまう。
山頭火は、松山で一代句集「草木塔」をまとめるが、草や木にも生命、仏が宿ると考え、自然と一体となったアニミズムの精神を体得していた。
司馬さんは続けて言う、「自然物としての人間は、決して孤立して生きられるようにはつくられていない。
このため、助けあう、ということが、人間にとって、大きな道徳になっている。
助け合うという気持ちや行動のもとは、いたわりという感情である。
他人の痛みを感じることと言ってもいい。やさしさと言いかえてもいい。
「いたわり」
「他人の痛みを感じること」
「やさしさ」 みな似たような言葉である、と。
山頭火さんも、他人の痛みがわかる人だった、そんな山頭火さんを松山の人たちは、やさしさをこめていたわった。
そのおもてなしのこころを受け継いでいるのが一草庵である。
 この山頭火パワーを子どもたちに感じ取ってもらいたいと思ったのが今回の一草庵の夏のイベントだった。
山頭火案内人、一草庵管理協力会、松山青少年育成会議、清水地区の皆さん、学校関係者、その他いろいろの方のご支援をいただき、充実した一日となりました。
こんな句も選ばれていましたよ。
太陽が山のいただき夏ルビー  姫山小4年 岡本海槻
一草庵の真上に、真紅の真夏の太陽がルビー色に輝いているように感じました。