今週の山頭火句

今週の山頭火句 この道しかない春の雪ふる  山頭火

2018年12月19日水曜日

山頭火折本第1句集『鉢の子』(署名入り)発見記事

信濃日日新聞の2018年1月15日の記事が(記者、吉尾さんから)届く。
”山頭火の署名入り第一句集
安曇野の愛好家 鉢の子初版本入手”と紹介。
 句集署名の字句は、「一鉢千家飯」。
禅語で、一鉢千家飯 孤身万里游
    「托鉢をしながら、あちこちでお米をいただき、そのおかげで私は一人、こうし
    て僧侶を生きていくことができる」と説明される。

 山頭火は、草庵を結ぶために句集刊行を考える。
句集名は”破草鞋”にしようと考えていたが、井泉水の助言で”鉢の子”とする。
井泉水は、山頭火の選んだ134句の内、55句を捨てて88句を選ぶ。
発行者は、木村緑平、装丁は陶芸家・内島北朗が携わっている。
 昭和7年6月20日「鉢の子」を刊行。
だけれども、7月7月5日の「行乞記」に次のように記す。
「句集『鉢の子』がやっとできた、うれしかったが、うれしさといっしょに失望も感ぜずにはゐられなかった、北朗兄にはすまないけれど、期待が大きかっただゞそれだけ失望も大きかった、装丁も組方も洗練さが足りない、都会染みた田舎者!といつたやうな臭気を発散してゐる(誤植があるのは不快である)、第二句集はあざやかなものにしたい!」
内島北朗は、井泉水の後「層雲」を継承。京都在住で山頭火も訪ねている、陶芸家として期待されていた。
第二句集「草木塔」(昭和8年12月3日)以降は、大山澄太が中心となって刊行する。
見返しには、山頭火が句を揮毫する。


 その他、オークションされた山頭火の折本句集。
内島北朗の軸、参考に。