今週の山頭火句

今週の山頭火句 大銀杏散りつくしたる大空  山頭火

2016年12月18日日曜日

『第21回山頭火俳句ポスト賞』の表彰!

 『第21回山頭火俳句ポスト賞』の表彰。


(投句期間 平成28年7月1日~10月31日)  

表彰式は、山頭火の一草庵入庵日12月15日(木)に一草庵で行いました。



山頭火は、昭和14年12月15日に、高橋一洵さが奔走して見つけた一草庵に入ります。
その労苦に感謝して、一句捧げます。

   一洵君に
   おちついて死ねさうな草枯るる  山頭火

この日も、寒かったことでしょう。今日も冬一番の寒い日となりました。

入賞者を箏の演奏で迎えました。
表彰式の後は、各選者に選句された俳句について、お話をいただきました
続いて、お茶会を。

                                             
一草庵の「山頭火俳句ポスト」に投句された俳句は、147句。(内、県外句は13。) 
東京都、静岡沼津市、千葉市、千葉佐倉市、和歌山市、兵庫県神戸市、明石市、山口市、鹿児島市等、投句の中より、各選者の先生に優秀句を選んでいただきました。 




                       
山頭火俳句ポスト大賞

赤とんぼ村に二人の百寿住む  松山市 中井ウメ子

【評】のどかな村の空気のきれいな所に百寿になるご老人が二人住んでいる。丁度、赤とんぼが舞っている頃だったのか。まことにおめでたいことだ。俳句として、一辺を切り取っただけであるが、その一辺で読み手は想像を膨らませることができる。ご老人は、男性か女性か。元気でまだ動ける人なのか。村はどういう景なのか赤とんぼの季語が素晴らしい。(本郷)

山頭火一浴一杯賞

ほどほどのけふの稼ぎや大西日  松山市 高橋孝伯

      
【評】稼ぎは「働く」を表すのが本義だが、働いて得る金の「稼ぎ高」の
略称としても用いる。掲句は夏の一日、働き終えて「ほどほどの」稼ぎ高
だったのを納得している。下五の「大西日」が、暑苦しい西日の強烈さを「大」と表現、働いた一日が酷暑であったのを暗示していて見事。(熊野)

山頭火柿しぐれ賞

あの世でも一浴一杯柿二つ   松山市 平岡喜代美 
       
【評】子規と山頭火のコラボ作品。飲まない日はさみしい山頭火はあの世でも一浴一杯を楽しんでいるだろうし、柿好きの子規は選句のあとの柿を楽しみにしているだろう。柿しぐれ賞にふさわしい作品だ。(小西)


小西昭夫選

【特選】
落着いて死ねさうもなし秋の暮れ 神戸市 大森 尚

 【評】この句を見ると、山頭火はやっぱり大したもんだと思う。ぼくらのような凡人はなかなか落ち着いて死ねそうな心境にはならない。秋の暮の中でもがき続けるのである。そんな凡人としての自分を客観化した滑稽さが見事だ。

【入選】
満月に背中押されて集金に    松山市 佐藤トラヱ

【評】 中秋の名月を愛でるのではない。集金に行くのだ。 なかなか苦労している集金先なのだろう。あまり、気が向かないので後回しにしていたかも。ところが、今日は満月の美しさに誘いだされたのだ。おかしい。

白石司子選

【特選】
道後の湯鯛めし俳句夏休み     明石市 中西園枝


【評】動詞は、句に流れを生み、表現を柔らかくするが、多用するとどうしても散文っぽくなってしまう。俳句は名詞とも言われる所以である。掲句は「道後の湯」「鯛めし」「俳句」「夏休み」と四つの名詞をただ羅列しただけのようであるが、下五に作者の思いが集約されている。俳諧の発句を俳句とした正岡子規生誕の地・松山に来て、道後の湯でゆったりし、鯛めしをいただき、おまけに俳句まで出来てしまう。こんな「夏休み」が過ごせたならば 最高だと思う。

【入選】
落着いて死ねさうもなし秋の暮れ  神戸市 大森 尚

【評】昭和十五年十二月十五日、山頭火が一草庵入庵の日に詠んだ「おちついて死ねさうな草枯るる」の本歌取り、つまり「もじり」の句。金子兜太師の言葉に「もじりうたは英語のパロディーにもあたることが多いが、しかし〈戯言に真実あり〉です。」というのがあるが、入庵に際しての山頭火の心象「落着いて死ねさう」も、また、掲句作者の「落着いて死ねさうもなし」も真実。もの寂しい「秋の暮れ」ともなると、ふと、「生と死」について考えてしまうのではないだろうか。

本郷和子選 

【特選】
主より威張る店先山西瓜        松山市 水口俊幸

【評】道沿いにある小さな店だろうか。山で穫れた西瓜がデーンと大き
く店先に座っている。それは、まるでその店の主より威張っているか のようだ。ユーモアと共にその店の主人の様子までもなんとなく見えてくる。思わず笑ってしまいそうな一句となった。
 
【入選】
敗北者勝者に秋の空高し        松山市 中井ウメ子

【評】スポーツの秋である。敗北者にも勝者にも、同じ秋の空は青々と広がっている。それは、勝者の歓喜の空の広がりではない。敗北者にこそ、その空の澄んだ青さ、美しさを仰いでほしいのだ。作者の心の内の優しさを感じるのである。

熊野伸二選

【特選】
ほうけては穂草の絮の旅はじめ   松山市 今岡美喜子

【評】穂草は穂の出た秋の雑草。禾本科(ほものか)や蚊帳釣草科の草などを指す。掲句は、これらの雑草の熟した実が、穂絮(ほわた)とともに風に運ばれて行く状態を詠んでいる。上五の「ほうけ」は「惚け」「耄け」で「ぼんやり」「もうろく」状況の意味。穂草の自然の営みに、何も考えないで旅にでも行きたい作者の心境が仮託されているようだ。

【入選】
玉梓に匿し事無き深空かな      松山市 西野周次 

【評】梓(あずさ)はノウゼンカズラ科の落葉喬木。玉は美称で読みは「たまずさ」。手紙を梓の木などに結んで、使者が持参した古事から「手紙」「ふみ」を指すようになった。掲句の「手紙」が、誰に、何を伝えたものか不明だが、近況報告であれ、詫び状、恋文であれ、思うまま、ありのままを伝えて解放感に浸る。見上げる秋空は澄み切って高い。



2016年11月14日月曜日

文化の日・山頭火検定授与式

今日は文化の日、山頭火さんにお線香をあげて

 みほとけはひとすぢのお線香まつすぐ  山頭火

11月3日の山頭火の句を紹介して、「第7回山頭火検定授与式」を行いました。

9名の方が合格されました。(大阪の人もいます。)

唯一山頭火さんと子供時代に遊ばれた藤岡照房さんが、松山の山頭火のお話をしてくれました。

引き続いて、箏の演奏、「雲・山頭火」を白方岳さんが披露してくれました。

素敵な一草庵の文化の日を参加者一同、楽しみ味わうことができました。


藤岡照房さん






2016年10月17日月曜日

10月10日「山頭火一草庵まつり」のニュースが届きました!

10月10日の「山頭火一草庵まつり」の取材を紹介しておきます。

愛媛新聞社の清家記者が、「山頭火の一生に思いをはせる」という記事を書いてくれました。
当日はだんだんと来庵者が増えて、山頭火案内人のカウンターでは、午前38名、午後115名となりました。
皆さんよかったですと声をかけていただき、ほっといたしました。



愛媛CATVの嵐さんが、取材して「たうんニュース」で紹介してくれました。


2016年10月14日金曜日

10月10日 "山頭火の一生を琵琶で語る”

10月10日(月・祝)「山頭火一草庵まつり」を開催しました。

9時から「77回忌の山頭火法要」を。御幸寺の土屋住職が読経してくれました。

”うどん供えて、母よ、わたくしもいただきまする”

参列者で、おうどんを食べ山頭火を偲びました。






午後一時から、山頭火ファンを増やすため、一草庵山頭火案内人の資格試験
「第7回の山頭火検定」を行いました。

午後3時から、フィナーレ「琵琶で山頭火を語る」を開演しました。

♪一の谷の 戦やぶれ 討たれし平家の 公達あれれ・・・
小学生唱歌「青葉の笛」でお馴染みの無冠の太夫「敦盛」です。
演奏者は「敦盛」  錦心流全国一水会 n明庭豊水さんです。




つづいて、琵琶曲「俳人山頭火」の演奏です。

このまぼろしの琵琶「俳人山頭火」の曲を大切にカセットテープに保存をしてくれていた
宇都宮長三郎さんに大山澄太さんの思い出話を聞くことが出来ました。



大山澄太さん作詞の俳人山頭火の一生を、琵琶で今治大三島から駆けつけてくれた
錦心流全国一水会 明庭徹水さんが奏でてくれました。









愛媛新聞の清家記者が記事にしてくれました。



参加者市民約50人となっていますが、次から次と参加者が増え、
100人以上の人が来てくれました。
山頭火案内人のカウンターで、午前中38名、午後115名でした。

2016年9月5日月曜日

10月10日は「山頭火一草庵まつり」、”琵琶俳人山頭火”を聞きに来てください!

山頭火の命日を記して、

10月10日(月・祝)に「山頭火一草庵まつり」を開催します。

今回は、琵琶で山頭火を語ります。

皆さん、琵琶を聴きながら、俳人山頭火を旅してみませんか!


開催日  平成28年10月10日(月・祝) 15:00~16:00

開催場所 一草庵広場(護国神社西隣)





 ※ 水口酒造株式会社、土屋水産株式会社、大和屋別荘、かわさき眼科、愛麺株式会社
    浦屋病院、椿神社が協賛してくれています。


この琵琶の曲は、大山澄太さんが作詞、佐竹(田村)旭都さんが作曲、昭和31年に作られました。

澄太さん、ご存命の時は山頭火の命日に演奏されていました。

絶品の詩を紹介しておきます。


  筑前琵琶 俳人山頭火  作詞 大山澄太  作曲演奏 田村旭都

   生を明らめ  死を明らむるは    
   佛家一大事の 因縁なり                                                        
                                       
 都の西北    早稲田の森に
 学びし頃の   黒髪を         
 剃って棄てたる 山頭火       
 墨染めの衣に  あじろ笠      
 ふかくかむりて 鉢の子を
 片手にもちて  ひょうひょうと   
 旅しつづける  幾山河       
 芭蕉の道に   あこがれて     
 良寛さまを   慕いつつ      
 奥の細道    たどりける 

     (省 略)
    
    「山あれば山を観る
    雨の日は雨を聴く  
    春夏秋冬
    あしたもよろし 
    ゆふべもよろし       ( 句集『草木塔』 ~山行水行~扉の詞なり)

 分け入つても分け入つても青い山
 分け入つても分け入つても青い山

 ああなつかしき  たらちねの
 母の位牌を    おいづるの
 底におさめて   お四国の
 遍路を終えて   松山なる
 一草庵に     住みてより
 友あり酒あり   湯もありて
 伊予の風土を   愛しつつ
 腹はへっても   句は作り
  『草木塔』を   世に出しぬ

 うれしいこともかなしいことも草しげる
 おちついて死ねさうな草枯るる

 しぐれて柿の葉のいよいようつくしく

 無一物中     無尽蔵
 いのちをかけて  俳三昧
 天地一杯に    詠いける
 その名も高し   山頭火
 その名はゆかし  山頭火

2016年8月24日水曜日

『第7回山頭火検定』の受験者募集!

 「山頭火検定」募集のお知らせです。 

残暑が続いています、いつまで続くのでしょうか。


山頭火の命日が近づいてきました。

第7回目の「山頭火検定」を実施します。皆さん是非チャレンジしてください。




 第7回山頭火検定


試  験 日  平成28年10月10日(月・祝) 13:00~14:00


試験会場  清水公民館(℡ 089-924-7075)
          (松山市清水町3丁目170-4 勝山中学校裏門前)


検定料   一般 ¥1000  高校生以下  ¥500


      検定料の振込は、最寄の郵便局の「振込取扱票」で。
      ・振込先 口座記号番号 01680-3ー108377    
      ・加入者名   まつやま山頭火検定実行委員会            


募集期間  8月21日(日)~9月25日(日)


申込方法  ハガキまたはFAXで、下記の申込先へ。
       (住所・氏名・電話番号・年齢・性別を記入。)


試験要項  60問・択一式  正解率70%で合格認定。


『山頭火検定・公式テキスト』(¥600)より90%出題。


過去の検定問題は、HPのジャンル別情報の「山頭火検定問題」をクッリクすれば、参照できます。


※『山頭火検定・公式テキスト』は、子規記念博物館、一草庵で販売しています。
 遠隔地の方は、下記の<申込先>へご連絡ください。

 <申込先> 〒799-2651  愛媛県松山市堀江町甲1615-3
                    NPO法人まつやま山頭火倶楽部
                        TEL 090-6882-0004 
                        FAX 089-978-5959








<  連絡事項! >

 事前対策として、「山頭火検定テキスト」を教材として、山頭火勉強会を開催します。


      「山頭火講座」 受講料は、無料です

 日時 平成28年9月25日(日) 13:00~15:00
 会場 松山市ハーモニープラザ 3F 活動室1
       松山市若草町8-3 (089-933-9211)

2016年8月23日火曜日

「第6回一草庵夏の子どもまつり・親子俳句絆賞」の紹介です。



      一草庵・親子俳句絆賞』


  小西昭夫選

 特選湯築小学校〉

 くわがたの最強はさみゆび切れる     髙岡大悟(3年)
 せみの声家では我が子けんか中      髙岡真理子(母)

  ちょっと、わんぱくな大悟君が想像されます。くわがたのはさみのあいだにゆび
  をもって行ったのでしょうか。外では蝉が激しく鳴いていますが、家では兄弟げ
  んかの真最中。元気が何よりですが、ちょっと暑い夏です。

 入選〈姫山小学校〉 
 
 すずしそうソーダキャンディうみの色    河野一貴(2年)
 ぐんぐんとキュウリの芽がのびている   河野貴士(父)

  ソーダキャンディの色をうみの色だと感じた一貴くん。このソーダキャンディいか
 にもすずしくておいしそう。お父さんはぐんぐん伸びるキュウリの芽に注目
 一貴くん親子の素直な視線が気持ちいい。

 入選〈清水小学校〉 

 パパのよこわたしもおどるタコおどり   榎津志菜(2年)
 凧揚げるパパの横顔誇らしげ       榎津由美子(母)

 「タコ」つながりの楽しい親子。ひょっとしたら、志菜ちゃんはお父さんの真似をし
 てタコおどりをしているのだろうか。ひょうきんなお父様だ。そんな親子をお母さま
 は優しく見守っている。凧を誇らしげに揚げるお父様もお母さまの子どもかも。 

 入選〈清水小学校〉 

 ももきればあまいにがいのみわけつく  栗田紗梨菜(3年)
 にがいももパパが帰ったらあげなさい  栗田博子(母)

 言われてみれば、にがいもももあるような。きっただけで、あまいにがいのみわ
 がつくなんてすごい。もっとすごいのはお母さまだ。「にがいもも」は「パパが帰っ
 たらあげなさい」ときた。もう、笑うしかない。

白石司子選 
 
特選〈清水小学校〉  

 ベランダで見つけたクワガタ宝物     保手浜 凱(5年) 
 悪ガキに「もう捕まるなよ」とカゴひらく  保手浜 寛(父)

 子供は「ベランダで見つけたクワガタ」を「宝物」にしているのに、
 親はと言えば、「もう捕まるなよ」とカゴをひらき、逃がしている。
 このやりとりが何とも微笑ましい。自身の子を「悪ガキ」と言って
 いるところにも、しっかりとした親子の絆を感じる。 

入選 〈湯築小学校〉 

 じいちゃんとすいかとりあうおいしいな  藤田和馬(1年)
 右に西瓜左に我が子実家行く       藤田奈緒美(母)

 一人で食べるよりも、じいちゃんと取り合うすいかの方がおいしい
 よね。また、「右に西瓜左に我が子」で実家に行くという、お母さま
 にも家族愛を感じさせるものがある。「右に林檎」などでは、この母
 性の強さ、逞しさはとても表現できない。
 
入選〈湯築小学校〉

日やけしてけがの場所だけ白いまま     白川真圭(4年)
玉のあせ朝練で見るこの子の成長      白川春香(母)

 君は、日やけしても白いままのけがの場所に思春期独特の感慨みた
 いなものを抱いているのに、親はそんな君に「成長」を見ている。
 親子っていいなと思う。 
 
入選〈姫山小学校〉

シーツからばあちゃんのにおいぼん休み   近藤漱太(3年)
孫に会ふ支度も楽し明日は船           野崎操子(祖母)

 毎年、「ぼん休み」に行くばあちゃんの家。孫に会う支度の一環と
 して、「シーツ」も洗ったのだけど、君にとっては永遠に忘れるこ
 とのできない「ばあちゃんのにおい」。「明日は船」のフレーズが、
君が来るのを何よりも楽しみにしているばあちゃんの姿を彷彿とさせる。

本郷和子選 

特選〈姫山小学校〉 

 食べたいなカルピス味の入道雲     守谷柚花(4年)
 もう一杯そそぎ沸き立つ積乱雲     守谷真由美(母)


  入道雲はもこもこふわふわして、わた菓子のようなのか、
  カルピスの味のする雲なんておいしそう。

  これはビールのあわのようでしょうか、もう一杯そそぐと
  沸き立つ雲のようなのです。母子共に雲を材料にした素晴
   らしい句です。 
   
 入選〈姫山小学校〉
  
 つゆ空へ明日天気にしておくれ     越智ひなた(4年)
 ホタル追う大人も子供も同じ顔      越智直子(祖母)

  「明日天気にしておくれ」の唄の言葉がちょうど七、五になり
  「つゆ空へ」を上に持ってきただけで俳句になったのですね、
 おもしろいことです。 

 大人も子供も蛍を追う時は目が輝き笑顔になるのです、その
 時の情景が見えるようです。

 入選〈清水小学校〉 

  兄ちゃんとスイカの種のとばしっこ   松原 愛(4年)
  ふるさとの父から届く初スイカ      松原知津子(母)

 庭でお兄ちゃんとスイカの種をとばしてどちらが遠くへ飛ぶか競争して
  いるのでしょう。そんなことも、きちんと俳句になるということです。

 田舎の父上が西瓜を作っているのですね、今年初めてとれたおいしい西
 瓜が届いたので、それを食べたら、右の句の種どばしっこができたのでしょう。
  
 入選〈湯築小学校〉 
 
   なつのあめやねにあたって大さわぎ   山本萌亜里(2年)
  セミにもまけぬ娘二人の話声          山本 恵(母)

 夕立かなんか急にザァーザァー降ってきた雨なのかそれを「大さわぎ」と
  したことが大変上手。雨も人間も大さわぎしたみたいです。

 蝉の鳴き声はやかましいと思うほどにぎやかです。それにも負けないほど
  女の子二人の話声。元気で明るくよくしゃべる、姉妹なのでしょう。
  お母さんもその中に入って女三人寄れば姦しいと言います。 
 
   
熊野伸二選 

特選〈湯築小学校〉 

 はつなすびひかるむらさきアメジスト 永井美羽(2年)
  夏の夜川面におどる蛍かな       永井優子(母)

 美羽ちゃんは、初めてなったナスが、紫色に光っているのを
  「アメジストのよう」と感心。お母さんは、蛍が踊るように川面
 を飛ぶさまに目を奪われています。どちらも自然の美しを詠んでいます。
 
入選〈清水小学校〉 

 にちようびつゆのはれまにくさむしり 栗田兼光(1年)
 泥まみれよくできましたと髪洗ふ   栗田博子(母)

 雨続きで、庭にいっぱい生えた草むしりを手伝ったのかな。
  泥まみれになったわが子に「よく頑張ったね」と感謝しながら、
  お母さんが髪を洗ってくださったのでしょう。

入選〈姫山小学校〉

夏祭りくじもしゃ的も大当たり         三好詠太(4年)
とげ知らぬ子の小さき手茄子を採る  三好美和(母)

 夏祭りに行くと、いろいろな楽しみがあります。くじを引いても
 射的をしてもうまくいったようで、おめでとう。でもナスにとげ
 があるのは知らなかったようだね。うっかり手を出すと「痛いっ」となるよ。

入選〈湯築小学校〉

雨あがり頭の上をホタルまう     仙波楓花(5年)
乾かない靴と洗濯梅雨の空      仙波周子(母)

ホタルが飛び始め、頭の上をこえていくのをうっとり見とれている
少女が目に浮かびます。お母さんの方は、じめじめした梅雨のため、
家族の靴や洗濯物が乾きにくいのを嘆いています。親子で夢と現実
の世界を見せてくれました。







「第6回一草庵・夏の子どもまつり俳句賞」の紹介です。


『第6回一草庵・夏の子どもまつり俳句賞』
                                      
                    
小西昭夫・選
【特選】5時間目空のすいとう汗ぬぐう
                    清水小6年   一色美尋
暑いですね。夏休み前の授業も暑さとの戦い。熱中症にかかると大変なので、
「すいとう」は必需品ですね。それでも、暑い日や体育の後などはゴクゴク飲んで
しまいます。そんな日は、5時間目にはもう「すいとう」が空になってしまいます。
汗をぬぐいながらの授業ですね。がんばれ。
 
【入選】プールに写るまよいのない空私の心    
                    姫山小6年   森 藍加

楽しみなプールの時間です。空は雲ひとつない青空なのでしょう。
プールにはその青空がくっきりと写っています。その青空をまよいのない空だと
感じました。私の心と同じです。
「まよいのない空」、「私の心」のたたみかけるリズムがいいですね。

【入選】日焼けしてみんなだれだかわからない   
                    湯築小6年   富永美紅

 おとなは日焼けを気にして、特に女性はいろいろな対策をしますが、
元気な子供にはそんなの関係ない。みんな誰だかわからなくなるくらい
真っ黒になっています。それが子どもの勲章ですね。

【佳作】あめんぼに教えてもらうおよぎ方 
                    姫山小3年    松浦美月

美月ちゃんはおよぎが得意なのでしょうか。それとも、あまり得意じゃない
のでしょうか。どちらにしても、「あめんぼ」は軽やかにおよいでいます。
それをいっしょうけんめい観察しているのですね。きっとおよぎがじょうず
になったことでしょう。

【佳作】 ゆかた着て道後の町へ出かけてく      
                     湯築小6年  佐々木珠吏

道後の町のお祭りでしょうか。ゆかたを着て出かけて行きます。いつもと違って
ゆかたを着ているので特別な感じです。きっと、おこづかいをしっかり握りしめ
ていることでしょう。


白石司子・選

特選】日やけしていろんな人にほめられる    
                   湯築小3年  上村空楽
 
 勉強や、スポーツなどで頑張って「ほめられる」のは当たり前なんだけ
ど、「日やけ」してもほめられるんだ!それも家族だけでなく、「いろ
んな人に」!真っ黒に日やけした、ちょっぴりてれくさそうな君の姿が
一句全体から想像され、思わずほほえんでしまう。

【入選】つめたいねありもおどろくかきごおり 
                    清水小2年 若松桃花

もしかしたら、「かきごおり」を地面かどこかにこぼしてしまったのか
しれないが、「つめたいね」と「おどろく」のフレーズが、ありさん
と一緒にかきごおりを食べているような君のやさしさを感じる。
                        
【入選】まどの外すっと風ふくあげはちょう 
                    姫山小3年 永井花菜

 あげはちょうを本当に見たのかもしれないが、まどの外をすっとふく風に、
 あげはちょうの気配を感じたとも鑑賞できる句で、「すっと」のオノマトペ
 が効果的!この感性、大切にして!
                               
【佳作】とうもろこし緑の服ぬぎマッチョマン  
                    湯築小4年 白川真圭
 
 とうもろこしの皮を剥くことを、「とうもろこし緑の服ぬぎ」としたのもす
 ごいが、そこからムキムキの「マッチョマン」を登場させたのがこの句の発見!
 拍手!こういった捉え方は大人になるにしたがってできなくなってしまう。                       
【佳作】風がふく森林の中木がしゃべる     
                     清水小6年 石山葉琉
  
この句も「風」が効果的。風が自然に変化を起こさせ、しゃべるはずない
「森林の木」をしゃべらせたのだ。心地よい風に包まれ、自然と交感して
いる君が想像される。


本郷和子・選

【特選】プチトマト真っ赤な幸せもう一つ 
                     湯築小4年  炭谷 優

プチトマトが真っ赤にうれている。それを幸せという作者はとても元気で明るい
子供でしょう。一つ食べて又、もう一つ食べたのか、赤いプチトマトは本当に幸
せのかたまりのように思えます。

【入選】土の中やっとでてきてセミになる    
                     清水小4年   中嶋優聖
 
セミは何年もの間土の中にいて、幼虫が木にはい上がりカラを脱いでセミになり
一週間のいのちなのです。「やっとでてきて」と言う言葉にセミに対するやさし
さを感じます。 
 
【入選】梅雨空に徳島にいる父思う         
                     姫山小4年   野口咲歩

 仕事で単身赴任しているお父さんのことでしょうか。すっきりしない梅雨の空
 を見てお父さんどうしてるかな、元気かな、と少し心配な気持ちがでています。

【佳作】さあ泳ごうプールにうつるぼくの顔   
                      姫山小6年   垂水 凛

 たしかに泳ぐ前プールをのぞき見ると、自分の顔がうつっていたというのです。
 その発見がおもしろく「さあ泳ごう」とはり切った気持ちがすばらしい。

【佳作】せせらぎの音に混じりて蛍飛ぶ      
                                        湯築小6年 荒木亮祐

 蛍はきれいな水辺から生まれます。せせらぎの音が聞こえそう、
  そして蛍の飛ぶ様子もこの句から見えてきそうです。
                               
熊野伸二・選
  
【特選】じいちゃんの笑顔とどいた夏野菜  
                     湯築小6年 寒川日花里

おじいちゃんから、自分で育てたらしい夏野菜が孫の家に届いた。
「子や孫に美味しい野菜を食べさせたい」と、汗を流して栽培してくれたに違いない。   孫娘は、その野菜に、いつもの優しいおじいちゃんの笑顔が添えられているように感
じている。

【入選】坂道を梅雨といっしょに下校する  
                                    姫山小4年 髙橋快秀

作者の通う小学校は、小高い場所にあって見晴らしがよい。授業が終わって
「さあ帰ろう」と思ったら外は雨。梅雨季には仕方がない。
降り続く雨の流れる坂道を、梅雨と一緒に下校するのです。

【入選】土の中デビューをまってるかぶと虫     
                                       湯築小2年 脇本 心

カブトムシの幼虫は腐葉土の中で成長し、立派な鎧兜を付けた成虫になってから
姿を現しますね。土の中にいる間は、いわばデビュー前というわけです。
一人前になるためには、じっと我慢する時期が必要なのかな。

【佳作】水色の溶け落ちていくかき氷
                               清水小6年  松岡 玄

暑い外出先から帰って、冷たい水を一杯飲むと、救われますね。
氷がどう溶けるかなど気にもしませんが、コップに入れたかき氷を観察すれば、
きっと水色に溶け落ちていくでしょう。静かで、哲学的雰囲気を感じさせてくれます。

【佳作】かさとじてびしょぬれ楽し夏の雨      
                                       湯築小2年 田中祐樹


春の小ぬか雨が降るころなら「春雨じゃ、濡れて行こう」というかもしれないが、
夏の激しい雨ではちょっとネ。しかし、元気者の2年生は、傘を閉じてびしょぬ
れを楽しむ。すごいね。でも風邪をひかないでね。


2016年8月18日木曜日

「一草庵・夏の子どもまつり」の報告です!

「第6回一草庵・夏の子どもまつり」 8月6日(土)の紹介です。

事前の俳句募集、清水地区学校の協力、そうめん竹流し台の作成等の準備を関係者一同で
準備しました。そのお蔭で、150人もの人が一草庵の夏まつりを楽しんでくれました。

事前には、愛媛新聞が写真入りでイベントの紹介をしてくれました。


もちろん、第6回の子ども夏まつりの様子を「山頭火にふれた夏として紹介してくれました。

以下、写真で紹介します。