今週の山頭火句

今週の山頭火句 旅のかきおき書きかへておく  山頭火

2012年5月24日木曜日

「山頭火、芸能ニュース」と題して


「劇団俳小」代表の斎藤さまより、「なにもいらないー山頭火と放哉」報告のお便りをいただきました。
一層精進して、全国公演への展望を目指していきたいとのことでした。

東京芸術劇場名誉館長・小田島雄志氏の”芝居よければすべてよし”の芝居新聞評も入っていました。
すでにブログで紹介済みですが、「一草庵だより 24号」での層雲の本山麓草氏の”劇団「俳小」公演を見て…”の稿も、切れ味は鋭く深い文章ですよ。是非ご覧ください。
 <一草庵だより24号のブログは、2012年5月3日。>

 本山さんの言葉を借りると、次のようです。
 山頭火のもとに素性を隠した女性新聞記者と幽霊としての放哉が現れる。
 山頭火は「放哉ほど孤独に耐えた強い男はいない」
 女性記者は「放哉は淋しがり屋じゃなかったのかしら」と解釈するのです。
 「うまれた家はあとかたもないほうたる」という山頭火の句で物質文明の無常観を表している。
 一部と二部を通じて、異なった時代に山頭火という基準を持ち出し、普遍性を求めている。
 山頭火本来の明るさが活かされ、笑いのある観やすい芝居だった。
 漂白の自由律俳句そのものにせまっていく山頭火の気迫をもう少し観たかった。
  

女性記者・和泉桂子(旺なつき)、放哉(勝山了介)、山頭火(斎藤真)
  劇団より、写真を送っていただきました。斎藤さんも言っているように、旺なつきさん演じる女性新聞記者の登場が、舞台に生命感を与えて親近感がもてるようです。素敵な魅力ある女性ですから。

6月1日から13日は、劇団民藝による「うしろすがたのしぐれてゆくか 山頭火」が公演されるそうです。山頭火役だった大滝秀治さんは、体調不良のため出演できないとのこと。
 劇団関係者の方が、一草庵へご挨拶に来てくれたそうです。

また、山頭火生誕130年を記念して、映画制作が始まるそうです。
山口県映画センターの山本末男さんがプロデュースします。
2001年に制作された田中美里主演の映画「みすず」(=金子みすず)を観ましたが、なかなか充実した作品でした。期待できそうです。