今週の山頭火句

今週の山頭火句 旅のかきおき書きかへておく  山頭火

2011年8月8日月曜日

「一草庵夏の子どもまつり」 200人以上の人が参加。

「まつやま子どもの日」に協賛して、未来に生きる子どもたちと一緒になって、
「学んで 遊んで 楽しもう! 一草庵夏の子どもまつり」を開催します、
の開会宣言でスタート。

最初は「山頭火俳句ポスト賞」の表彰式。
 (表彰された俳句は、別途掲載します。)

 続いて
 「一草庵学びの授業」が始まりました。
 科室にとんぼが授業しにきてる  湯築小5年 濱家優萌
  こんな表彰された句がありました。一草庵にもたくさんの子供たちが授業に来てくれました。
  
(1)民話「あったか山頭火さん」のお話
皆で、山頭火さんの俳句を朗読しました。
(2)俳句のお勉強と七夕飾りをしました。
「ななばたさま」の唄を皆でうたって、「七夕」を季語として、願い事、将来なりたい人の言葉
を添えて俳句をつくりました。
次は「一草庵遊びの授業」と「楽しみ授業」です。
昔遊び「竹とんぼ」「こままわし」をして遊びました。
そして、笛の合図で交替して
そうめん流し、かき氷、スイカ割を楽しみました。
表彰された句に、こんな句がありました。
 めかくしでわろうよわろうスイカわり  姫山小4年 佐名木唯 


こんなことを書いているうちに、司馬遼太郎さんの「21世紀に生きる子供たちへ」の言葉を思い出しました。
「私が持っていなくて、君たちだけが持っている大きなものがある。未来というものである。
私の人生は、ずでに持ち時間が少ない。例えば、21世紀というものを見ることができないに違いない。
君たちはちがう。
21世紀をたっぷり見ることができるばかりか、そのかがやかしいにない手でもある。」
続けて言う。
「昔も今も、また未来においても変わらないことがある。そこに空気と水、それに土などという自然があって、人間や他の動物、さらに微生物にいたるまでが、それに依存しつつ生きているとうことである。自然こそ、不変の価値なのである。」
「この態度は、近代や現代に入って少しゆらいだ。--人間こそ、いちばんえらい存在だ、という思い上がった考えが頭をもちあげた。ある意味では、自然へのおそれがうすくなった時代といってもいい。」
東北大震災、原発問題、新潟地方の豪雨水害のことなどを考えさせられてしまう。
山頭火は、松山で一代句集「草木塔」をまとめるが、草や木にも生命、仏が宿ると考え、自然と一体となったアニミズムの精神を体得していた。
司馬さんは続けて言う、「自然物としての人間は、決して孤立して生きられるようにはつくられていない。
このため、助けあう、ということが、人間にとって、大きな道徳になっている。
助け合うという気持ちや行動のもとは、いたわりという感情である。
他人の痛みを感じることと言ってもいい。やさしさと言いかえてもいい。
「いたわり」
「他人の痛みを感じること」
「やさしさ」 みな似たような言葉である、と。
山頭火さんも、他人の痛みがわかる人だった、そんな山頭火さんを松山の人たちは、やさしさをこめていたわった。
そのおもてなしのこころを受け継いでいるのが一草庵である。
 この山頭火パワーを子どもたちに感じ取ってもらいたいと思ったのが今回の一草庵の夏のイベントだった。
山頭火案内人、一草庵管理協力会、松山青少年育成会議、清水地区の皆さん、学校関係者、その他いろいろの方のご支援をいただき、充実した一日となりました。
こんな句も選ばれていましたよ。
太陽が山のいただき夏ルビー  姫山小4年 岡本海槻
一草庵の真上に、真紅の真夏の太陽がルビー色に輝いているように感じました。