倶楽部の皆さん、よくやったなぁーと誉めてあげたい気持ちで一杯です。
演奏者の心のこもった演奏、胸にしみいる琵琶の音色、それに陶酔する観客。
一草庵広場が一瞬、琵琶の調べに導かれて、幽玄の世界に包まれたようでした。
最初の演奏は、西郷隆盛、悲運の最後を伝える 琵琶「西郷隆盛」。
演奏者は、筑前琵琶 橘流 日本橘会 見立旭庸さん。
続いて、「敦盛」を錦心流薩摩琵琶 全国一水会 明庭豊水さんが演奏されました。
今から800年前、須磨・一の谷の合戦、平家物語 敦盛最後の場面。無冠の太夫、平家の若武者・敦盛は、熊谷直実にあえなく討ち取られてしまいます。
観客、静かに語り始めるはじめる明庭さんの琵琶の響きに吸い込まれてしまいました。
♪太刀に哀れや磯千鳥 鳴くも悲しき須磨の浦
須磨寺には、笛の名手・敦盛の「青葉の笛」が保存されているそうです。
ここにある源平の庭の前に蕪村の句碑が建っています。
「笛の音に波もよりくる須磨の秋」
宇和島出身の大和田建樹の作詞の曲「青葉の笛」を添付しておきます。
http://www.youtube.com/watch?v=M6mcnfa0IvQ&feature=related琵琶のお話もしていただきました。 |
さて、いよいよ「俳人山頭火」がはじまります。
突如、どこからか、三人の一行が会場にあらわれます。
な、な、な、なんと山頭火さんじゃないですか。噂を聞きつけて天国から琵琶を聴きに来たようです。
♪無一物中 無尽蔵 いのちをかけて 俳三昧 天地一杯に詠いける
その名も高し山頭火 その名はゆかし山頭火 筑前琵琶で見立旭庸さんが、弾き語ります。
立見もでる150人もの人が来てくれました。 |
ご案内もしていないのに、噂を聞いて、大山澄太さんの愛娘、三重県伊勢市に住む久仁子さんが
駆けつけてくれました。本当に喜んでくれ、もらい泣きしました。
三重県伊勢市から駆けつけてくれた井原久仁子さん |
このコンサートの模様は、DVD作品として残したいと考えています。