今週の山頭火句

今週の山頭火句 ひらくより蝶がはなのうへ 山頭火

2022年3月24日木曜日

第33回山頭火俳句ポスト賞の発表です。

      <<第33回山頭火俳句ポスト賞>>

                   

                   

(投句期間 令和3年9月1日~令和4年2月28日) 
                                              
一草庵の「山頭火俳句ポスト」に投句された俳句は、138句。
(コロナ禍に関係か、県外句は8句)
表彰式は、4月29日(祝)13:00~13:30
    公開俳句大会「俳句一草庵」会場で実施します。
会場 一草庵(松山市御幸1丁目476)
                 

      
山頭火俳句ポスト大賞
山笑う山から山頭火下りて来た   松山市 浅海好美
 【評】「山笑う」明るい春となり、山から下りて来たのは小僧ではなく山好き
な山頭火さん。「山笑う」「山」「山頭火」の「山」の繰り返しがリズムを生
み、童謡「おおさむこさむ(大寒小寒)」を思い出した。(白石)                                                                                                  
山頭火一浴一杯賞
浜焚火大風呂敷の輪に入りぬ       松山市 西野周次       

【評】浜の焚火を男たちが何人かで囲んでいる。皆それぞれに愉快な会話が
弾んでいるのだろう。「大風呂敷」であるからいろいろと想像するのも楽しい。
作者もその輪の中に入り笑いながら合槌を打っているのか、ご自分も負けずに
大風呂敷を広げているのか、季語を生かしたおもしろい一句となった。(本郷)
 
山頭火柿しぐれ賞
一草庵寝転んで見る萩薄         松山市 西 敏秋
【評】日本の秋、いろいろの草花を見出すが、その中で、はっきり秋の景色
を謂えてくれるのは、萩とススキである。日本の秋を象徴し代表するのである。
ちなみに、「萩がすすきが今日の道 山頭火」の句がある。(髙橋)

小西昭夫選
【特選】笑う山笑わぬ山も肩ならべ     八幡浜市 後藤明弘
【評】俳句の世界では冬の山は「山眠る」、春の山は「山笑う」という。
冬の山は木々の芽吹きの準備などで何となくざわざわしてくる。
これが「山笑う」ということだが、冬から春への季節の変わり目には笑う
山と眠る山が肩を並べているというのだ。機知の句ではあるが、季節の移
り変わる感じを上手く表現している。

【入選】しあわせを手押しポンプに汲む春日  松山市 長澤久仁子
【評】「手押しポンプ」がいいなあ。水道をひねって汲む水とは違って、
手押しポンプには水を汲むための能動的なかかわりがある。それは手押し
ポンプを押すことだが、蛇口を捻るのではないかわりに汲んだ水や汲む人
に射す春日がしあわせを実感させるのであろう。

白石司子選
【特選】整列のロシア兵墓地鳥雲に       松山市 長澤久仁子
【評】春、北方に帰ってゆく鳥の姿が雲間に隠れるさまをいう季語「鳥雲に」
が効果的。もちろん整列しているのは墓地であるが、そこに眠るロシア兵たち
が列を調えて鳥を見送っているようでもあるし、兵たちのたましいも一緒に帰
ることが出来ればいいと祈っているような作者の心象もみえてくる。

【入選】人生の意味を辞書で引こうとした     京都市 植木暮四
【評】物事を調べるには様々な情報が氾濫しているインターネットよりも、やは
り辞書が一番確実だと思って「人生の意味」を調べようとしたのであるが、
やめてしまったのかもしれない。生きる意味の答えは本当に難しい。無季句で
あるが多くを語っているし、「引こうとした」という口語が一句を深刻なもの
にしていない。
本郷和子選 
【特選】身に入むや人にもありぬ裏表        松山市 西野周次
【評】「身に入む」とは晩秋の季語になるが、元来、和歌に愛用された言葉で
「哀れ」を主調として用いていたが、俳諧では感覚的に感じ取って「冷気」を主
にして言う。秋冷の気を身にしみ通るように感じること。人には裏表があるこ
とが冷気のようにしみ通るのだ。
【入選】冬うららトーテムポールに野球帽   松山市 青井真須美 
【評】発見の句である。トーテムポールの上に野球帽が投げてひっかかったのか、
又は、わざと乗せているのか。意外性のある情景を句にしている。冬晴れのうら
らかな日のんびりと歩いて、この景を見つけた作者の何気ない写生の句である。
髙橋正治選 
【特選】客用のカップで紅茶ひとり楽しむ     松山市 岡田道子
【評】お客様を送り出してより後はガランとして閑かである。一人縁側に出て、
もう一度藤の花を仰いだ。もう薄紫に咲き揃っているその美しさ、お客になっ
た気分で紅茶をいただいた、そんな景が見えてきた。
【入選】新そばを二人ですする二人の秋       松山市 長井道子
【評】そばを食べる時は、少し早目にざあざあと音を立て遠慮なく食べるのが
うまい。鼻や舌に残るあと味もよい。旅行の駅で僅かな時間で立ち食いするの
もうまい。
まつやま山頭火倶楽部賞 
えんがわにもみじたなびく十二時半  勝山中学 植木晴子
【評】「誕生日午前十時の桐の花(川崎展宏)」の句を思い出した。
「十二時半」の言葉に発信力があります。午前九時でなく一六時でなくて。
一草庵にも縁側がありますが、縁側は家族や友人の集う憩いの場です。
食後のお茶を飲み終わったところでしょうか。「もみじたなびく」、
たなびくの言葉に動きがあっていいですね。これからの午後に新しい夢と
活力を感じました。










                  

 

2022年2月15日火曜日

「俳句一草庵」への投句、お待ちしています!

  浜崎むつみさんより、素敵なYou Tube『山頭火の世界』が届きましたので、

紹介します。ご覧になって、山頭火を偲び、一句詠んでみませんか。



                       投句先:〒799-2651 
       松山市堀江町甲1615-3
       NPO法人まつやま山頭火倶楽部 
                      (FAXでの投句は、受け付けていません。)            
      

 〈投句締切〉 4月13日(水) 〈投句料は無料〉







2022年1月16日日曜日

会報「鉢の子」第51号の紹介

  会報「鉢の子」第51号を紹介します。

 <目 次>

 山頭火、転生の伊予路        渡邉 紘

 感慨、一洵墓参           田中修司

 繋がる縁              芳野友紀

 山頭火82回忌法要    

 山頭火と朱鱗洞合同句碑建立除幕式

 山頭火句集 草木塔【復刻版】出版

 第32回山頭火俳句ポスト賞受賞者  太田和博

 南郷庵と寒霞渓を訪ねて       穴吹 明   


   










 拡大してみましたが、読めないように感じます。
 ご購読したい方は、ご連絡ください。

   「鉢の子」編集部
    〒790-0845  松山市道後今市9-7  松井征史
                   Tel      090-9454-4330
                   Fax     089-924-6685
                                              E-mail  mmk05@mh.pikarane.jp


        

2021年11月24日水曜日

山頭火・朱鱗洞句碑の後に、竹垣の塀づくり!

  立派な山頭火と朱鱗洞の合同句碑が出来ましたが、後ろにあるコンクリートのブロック塀が

似合わないとのことで、仲間たちが手作りで竹垣の塀を作ってくれました。完成しましたの

で、紹介します。(令和3年11月3日)


















草木塔』復刻版は、山頭火関係者及び全国の都道府県図書館、松山市内の中学校へ

愛媛県下の高等学校、大学図書館へ寄贈をしました。

 愛媛CATVさんが、市内中学校への『草木塔』復刻版の贈呈式を取材してくれていますの

貼付けてみます。YouTubuで閲覧できます。


 愛媛新聞、読売新聞も報道してくれました。




2021年11月4日木曜日

山頭火自選一代句集『草木塔』初版本を復刻す!

  山頭火が、生前、昭和15年4月28日に、世に公に出した自選一代句集『草木塔』初版

本の復刻版をNPO法人まつやま山頭火倶楽部で出版しました。

  (「伊予銀行地域文化活動制度」の助成金を受けて)

(その後出版された句集『草木塔』に、句の文字が間違って版があったからです。18句以上間違っいる『草木塔』もありました。)

 山頭火は、いまも人々の心の中に生きていると思う。

 ”分け入つても分け入つても青い山”

この旅立ちの句を知らない人は少ないでしょう。世の人々は、さびしいけれどもあたたかな

人間味のある純真な山頭火の句に魅了されます。

現在、初版本は図書館でも見つけることが難しい本になっています。

山頭火ファンの皆さまへ

是非、書店でお求めになってみては、いかがでしょうか。


山頭火一代句集『草木塔』の書誌は、昭和十五年四月二十八日発行。部数は七百部、定価三円、発行所は東京の八雲書林。造本は四六版、紙上装本。表紙は貼付の題簽、「草木塔」の署名は木版手刷り。函付。口絵写真二葉。本文は唐紙二百八十頁。五号活字で一頁三句組み、収録句数は七百一句、と記されている。(村上護)




新聞記事を紹介します。

    ※ NPO法人まつやま山頭火倶楽部理事長は、髙橋正治です。




山頭火句集『草木塔』のチラシ


2021年10月12日火曜日

山頭火・朱鱗洞合同句碑除幕式!

  10月3日、山頭火の悲願だった野村朱鱗洞の句碑、かつて「柿の会」による昭和15年

10月11日の追悼句会で満場一致で決まっていた、山頭火・朱鱗洞の合同句碑、実現でき

いなかったのですが、山頭火没後80周年事業の一環として、山頭火倶楽部で建立するこ

とができました。

 コロナ感染防止に配慮しながらの除幕式でしたが、30人程度の人が集まりました。

 当日は、「山頭火一草忌」「第12回山頭火検定」「第32回山頭火俳句ポスト賞表

彰式」も併せて実施しました。

 句碑の場所は、護国神社万葉苑西、一草庵寄りにあります。

  しぐれ英霊しみじみここにゐたまふ 山頭火

 (昭和15年8月29日早朝の句、参拝の句。字は、山頭火句日記より採る。)

  へうへうと人らすぎゆけり風の中   朱鱗洞 

 (遺稿句集『禮賛』大正2年の句。自筆短冊より採る。)





山頭火の句、”蝉しぐれ”と”英霊”の取り合わせ、組み合わせの想像の妙に心打たれます。

”しみじみ”に山頭火の思いが伝わってきます。

朱鱗洞の句、100年前にスペイン風邪でなくなってしまった、朱鱗洞の声は聞こえて

来るような気がいたしました。

 物に頓着せず、こだわらず”へうへうと”コロナ禍をすぎていこうよ・・・・。







一草忌記念写真

第12回山頭火検定


第32回山頭火俳句ポスト表彰式




2021年10月2日土曜日

10月3日に、山頭火・朱鱗洞合同句碑除幕式を行います。

  コロナ感染防止に注意しながら、

 10月3日に、山頭火・朱鱗洞合同句碑除幕式を行います。




 <お知らせ>

「一草庵」の休館を、10月1日より解除します。

一草庵も日常の活動を再開することのなりましたが、今までどうりコロナ

感染防止をお願いします。




2021年9月27日月曜日

第32回山頭火俳句ポスト賞の発表

第32回山頭火俳句ポスト賞を発表します。

                   

                   

(投句期間 令和3年3月1日~8月31日) 
                                              
一草庵の「山頭火俳句ポスト」に投句された俳句は、212句。
表彰式は、10月3日(日)13:00~13:30
    「山頭火・朱鱗洞句碑除幕式」会場で実施します。
会場 愛媛県護国神社万葉苑西(松山市御幸1丁目476)
                 
    
    
山頭火俳句ポスト大賞
秋澄むや斜塔の如く立つ麒麟       松山市 西野周次                                                                                               
【評】キリンの立っている様を斜塔のようにと詠んだ。確かにキリンの首は長くこれほど背の高い動物は他にない。
背景の秋空とキリンの首が美しくその景が見えるようだ。
「如く」俳句を好まぬ人も多いが、例えば中七と下五を「麒麟の首は斜塔なる」としてはどうだろう。(本郷)

山頭火一浴一杯賞
団栗を句碑に供えて山翁忌             松山市 西 敏秋 
【評】団栗とは一草庵の恩人どんぐり先生の愛称でもある、人格の味にひかれた
山翁、お豆腐の味、二人の味が相会って相語るのであるから話は変っていてゆかいなものであったろう。(髙橋)
 
山頭火柿しぐれ賞
冷し酒今年も届く明太子             松山市 河村 章 
【評】いかにもお酒がお好きなことが分かる句である。飲んでたら明太子が
届いたのか、明太子が届いたから飲み始めたのか。毎年届く友からの明太
子である。友は作者のことをよく知っているのだろう。
酒もいいけど甘い柿しぐれもいいですよ。(小西)

小西昭夫選
【特選】蝉時雨の中一人シャッターを切る      藤沢市 前島大樹
【評】芭蕉の句ではないが、この句からは蝉時雨の騒がしさの中の閑けさを感
じる。蝉時雨の音しかないのだ。あとは一心不乱に切るシャッター音のみ。
被写体は分からないが自然と人間の対比が鮮やかである。

【入選】初デート少し残したアイスティー   松山市 宮田壽明
【評】ひやー、初々しいなあ。思い出の句だろうか、それとも若い人のリア
ルタイムの句だろうか。初デートで少し緊張している。だから、アイスティーも飲み切れなかったのだろうか。それとも「少し残した方がいい」という誰かのアドバイスだったのだろうか。アイスティーがオシャレ。
  
白石司子選
【特選】運慶の肉叢刻む雲の峰        松山市 小坂三国
【評】むくむくと湧きのぼる巨大な塔や山のかたちをした雲の峰に触発され、東大寺南大門の金剛力士像に代表される運慶の重量感ある力強い彫刻を思ったという二物衝撃句。
「肉叢(ししむら)刻む」がこの句の眼目である。

【入選】カレンダー捲れば一気に夏の海      松山市 亀井紀子
【評】原因・理由を示す助詞「ば」が、一句を理屈っぽくする場合もあるが、この句が成功しているのは、副詞「一気に」の斡旋、また、「夏」ではなく、「夏の海」への飛躍によるもの。キラキラ輝く夏の海が、まさに一気に眼前に広がってくるようだ。
  
本郷和子選 
【特選】海原の底からサーファー現れぬ      松山市 田村七重
【評】東京オリンピックでTVのウインドサーフィンを見た。
大きくうねる波が立ち上がる時、サーファーは息を呑むように豪快に波の上に現れる。
「海底の底から」という表現に心打たれた。

【入選】歳やけんもう逆らわん猫じゃらし   松山市 八木重明 
【評】この伊予弁にたとえようもなく惹かれる。又、この句の内容が良い。
猫じゃらしの風のまま揺れる様子は、物事に逆らわない有りのまま自然のままに生きる姿にも重なるのだ。この句は私自身納得の句である。
         
髙橋正治選 
【特選】蟻の列丸い地球をまっすぐに        松山市  松田洋一
【評】地球という自然は、物凄い活動の当体であるが不動に見える。
 動を不動の調和に支えられ、万物は今日の一瞬を悠々と保つ。

【入選】半夏生余命を如何に八十路坂       松山市 八木重明
【評】私と子供、私と誰か、平凡の毎日の中、いつもとは言えないが、やさしさや励ましを必要とするときこその役目がある。人生の言葉の深さがある。







                  

 

2021年9月15日水曜日

緊急連絡 9月13日以降も休庵します。

 「まん延防止等重点措置」が、9月12日に解除されましたが、

さらなる感染の防止拡大を防ぐために、一草庵を臨時休庵します。

 期 間   令和3年9月13日(月)から 当面の間