今週の山頭火句

今週の山頭火句 旅のかきおき書きかへておく  山頭火

2019年10月29日火曜日

山頭火没後80年を偲ぶ講演会

 山頭火を偲ぶ講演会と「四季の山頭火」、山頭火の句をピアノに載せて女性合唱団が唄います。是非、お越しください。

      山頭火没後80年を偲ぶ講演会
    第1部 演題 わたしの山頭火
        まつやま山頭火倶楽部理事長 藤岡照房
   第2部 ウィーンの山頭火をふたたび
        松山の女性合唱団 
        指揮・市村公子 ピアノ・小川美織

     日時 2019.11.17(日)
   開演 13:00(開場 12:30)
   場所 松山市総合福祉センター

   連絡先 まつやま山頭火倶楽部 
       山田あきじ 090ー2287-3922



2019年10月22日火曜日

「山頭火一草庵まつり」、80回忌一草忌を奉修する!

 いま、まさに一草庵の渋柿が満開だ。
  見上げる柿の色づいて落ちそうな  山頭火
 山頭火が一草庵で詠んだ句だ。


 この度、80回忌の命日を記念して、山頭火顕彰の一環として、一草庵時代の句を纏めて出版した、その中にも収録されている。

世に、山頭火の自選一代句集『草木塔』は、山頭火の人生そのものだ。
それ以降の一草庵時代の、山頭火が最後に残した句は、断片的に語られ、整理されていない。大山澄太さんは、山頭火没後昭和16年刊行の『愚を守る』では、荻原井泉と選をして整理されている。その後、澄太著の本では、『草木塔』と題して、松山時代の俳句を「遍路行」と「一人一草」の題して、218句を選している。
今回、出版の『草萌ゆる』は、山頭火残した自筆句帖にて、〇印をつけている句を基とした。句数598句、それ以外に一草庵よりの層雲投句19句、松山柿の会の句 26句を収めた。句集『草木塔』に次ぐ貴重な本だと思う。



さて、10月13日開催した「山頭火一草庵まつり」は、墨絵アーティスト・茂本ヒデキチさんの人気で、一草庵は250人以上でごった返した。
 来賓として来られた松山市副市長は予定があるというのに、最後まで観覧された。25名すべての来賓が・・・。アカリカは、カリフォルニアの有機定型ハイクソサエティー会長のMimi Ahernさんも来てくれた。
 9月1日の山頭火句帖に、
 もりもり盛りあがる雲へあゆむ の句がりあります。
茂本ヒデキチさんも、墨絵にこの句を添えてくれました。山頭火が『層雲』に最後に公表した句です。
 松山で山頭火は、こわれて「柿の会」の主宰をしている。その山頭火の最後の句が、海南新聞(現・愛媛新聞)に掲載される。
 もりゝもりあがる雲へ歩む 「柿の会」での最後の句です。
 かつて、金子兜太さんは、一草庵を訪れ書いてくれた山頭火の句がある。
その句は、”もりもりもりあがる雲へ歩む” でした。保存していた色紙を、松山市が命日に飾ってくれる。
 それでは、茂本ヒデキチさんの山頭火墨絵ライブペイントを紹介しましょう。














アメリカ有季定型ハイクソサエティー会長
有季定型ハイクソサエティーのMimi Ahern
さんとMeg Ahernさん


説明を追加

「柿の会」の句、海南新聞昭和15年9月







2019年10月12日土曜日

待ちに待った山頭火の本『草萌ゆる』が出来ました!

昨日10月11日は、山頭火の命日でした。
待望の本『草萌ゆる』が出来上がったので、一草庵の山頭火の祭壇にお供えいたしました。
さぞ、喜んでくれたことでしょう。
自選一代句集『草木塔』以降の、「山頭火が最後に残した一草庵時代の句」を纏めて
世に出すことが出来ました。




10月13日は、盛大に「山頭火一草庵まつり」を開催します。
台風を心配して、山頭火の墨絵ライブペイントをしてくれる茂本ギデキチさんは、11日
松山へ、そして一草庵へ来てくれました。13日13時30分からの墨絵ライブを皆さん
と楽しみましょう。今日はこれから、一草庵を芒が原にしたいと、芒刈に山へ行きます。



山頭火の本『草萌ゆる』ですが、事前予約の方もおられますが、全国の山頭火ファンの方は、創風社出版 089-953-3153 へお電話下さい。


2019年10月10日木曜日

お知らせ、13日の「山頭火一草庵まつり」開催できます。

明日、10月11日は、山頭火の命日です。
一草庵は、公開し山頭火の遺品・鉄鉢を展示します。


 80回忌の法要「一草忌」は、13日日曜日「山頭火一草庵まつり」として
法要を13:00より行います。
その時にも、山頭火の遺品鉄鉢を展示します。

天国の山頭火さんへ、電話すると、台風は関東のほうへいってもらいましたのこと。
墨絵アーティストの茂本ヒデキチ様も、11日から松山入りするとのことで、、間違いなく
実施できることとなりました。
 是非、ご参加の上、エンジョイしてください。

 各報道関係者が、情報発信してくれてますので、紹介しておきます。
読売新聞、毎日新聞も事前告知をしてくれるそうです。
11日、南海放送ラジオが「トヨタ街角ステーション」で紹介してくれます。


山頭火一草庵時代の句『草萌ゆる』、山頭火命日に出版される!

 山頭火の命日、10月11日を迎えます。逝きて80年。
山頭火の残したものは、何だろう。
それは、鉄鉢でもなく、句集『草木塔』だろう!、
米なきときは、水をのみ、酒を飲まなくても、俳句だけは作っていました。
そして、生涯作られた約12000句から、一草庵で自選し、一代句集『草木塔」を
昭和15年4月に発刊するのです、701句、700冊を。

それ以降、大山澄太さんによると1200句ぐらい山頭火は、作られていると言われています。松山時代、月100句以上作っていたようです。


いま、ここに『草木塔』以降の山頭火の残した句を、松山人として

「山頭火が最後に残した一草庵時代の句」を纏めて出版し、山頭火80回忌に山頭火さんに捧げます。その本の著名は『草萌ゆる』
『草木塔』に次ぐ、貴重な本となることでしょう。

本の装丁とチラシができましたので、紹介します。

本の披露は、
「山頭火一草庵まつり」(10月13日)
に行います。



2019年10月5日土曜日

「山頭火一草庵まつり」当日プログラムです。

「山頭火一一草庵まつり」(10月13日(日)を期待されている方が、多いようです。
プログラムの中身が、見えにくとのことなので、分割して貼り付けます。
ご覧下さい。












「山頭火一草庵まつり」の素敵なプログラム完成!

 山頭火命日(10月11日)に因んで
 「山頭火一草庵まつり」を、10月13日(日)に開催します。
            松山市制施行130周年
            一草庵リニューアル10周年記念
            種田山頭火来松80年記念
            のイベントです。
 


 またまた、若い女性アーティストSさんが、当日のプログラムを仕上げてくれました。
 紹介します。山頭火さんも、きっと喜んでくれるでしょう。



第28回山頭火俳句ポスト賞を発表します!

一草庵の柿、今年は豊作で美味しそうです。
     山頭火さん、いただきますよ。

            手にのせて柿のすがたのほれぼれ赤く 山頭火

「28回山頭火俳句ポスト賞」を発表します。 

  表彰式は、10月13日(日)山頭火一草庵まつりの会場で行います。

  2019年3月1~8月31日に俳句ポストに投函された句です。               
        
                  






   
 一草庵の「山頭火俳句ポスト」に投句された俳句は、162句。
(内、県外句は31句。)東京都、千葉県柏市、
 名古屋市、京都宇治市、藤沢市、高松市、熊本市)。
 各選者の先生に優秀句を選んでいただきました。




山頭火俳句ポスト大賞

道をしへ一草庵まで案内する   松山市 浅海好美

【評】「道をしへ」とは「斑猫」とか「道しるべ」ともいう。体長2センチ
   ほどで黒地に赤、黄、紫などの斑紋がある。人が近づくと飛び立ち振り
   返るようにしてまた飛ぶ。その様を「道をしえ」と言われている。
   他ならぬ一草庵まで案内するように飛んでいるのだ。
   山頭火終焉の地・一草庵には、だれもが、虫までもが心惹かれ引き寄せ
   られる場所なのだろう。(本郷)

山頭火一浴一杯賞

初生りの胡瓜一本白磁皿       松山市 水口俊幸

【評】度々の風にも倒れず土に根を張り花を咲かせ実った野菜の味は淡白ですが、妙味を持っています。土の朝の微笑を皿に一本、スケッチしている姿が見えます。(髙橋)

山頭火柿しぐれ賞

人恋し酒乞いし餅もらう   今治市 鈴鹿鈴々 

【評】山頭火の人生を凝縮したような一句だ。人恋しくて、酒が好き。
 餅は彼の行乞生活の象徴でもあろう。「恋し」と「乞いし」など同じ音を別
 のものにしたリフレインや「餅」「もらう」という音への配慮が行き届いて
 いる。自由律の句であるが、韻を意識した五、五、五のリズムは定型を感じ
 させるところもある。(小西)

小西昭夫選

【特選】万緑の奥も万緑ダム眠る    松山市 本荘松峯 

【評】ダム湖周辺は一面の万緑。しかしその万緑の奥にも万緑が広がっている。湖はその湖面に一面の万緑を静に映している。「ダム眠る」といわれると冬を連想したが、訪れる人のない静かなダムなのだろう。自然の営み、人間の営みに心が至る。

【入選】薔薇園で選びし花を家族とす 松山市 太田辰砂 

【評】薔薇を家族にするなんて素敵だなあ。家族にしたのだから、切り花ではないだろう。お気に入りの小さな鉢植えの薔薇があったのだろう。新しい家族を迎えた華やぎが伝わってくる。

白石司子選

【特選】盤石の滝に人語の消されけり 熊本県合志市  牛嶋久 

【評】「滝の音に」などではなく、「盤石の滝に」としたのが、この句の眼目。「盤石」から、大きな岩のみでなく、強固で平然とした様子などが伝わり、そういった大いなるものの前では、人間の言葉、人語などは消されてしまった、無用だったのである。切字「けり」のきっぱり感も効果的だ。

【入選】地球儀の首かしげをり赤い夏  松山市 今岡美喜子

【評】地球をかたどったものである「地球儀」が、鉛直方向に傾斜しているのは当たり前であるが、「首かしげをり」と擬人法を活用したところにこの句の面白味がある。そして、「赤い夏」が、地球温暖化などを想像させ、地球儀のみでなく、作者も「この地球大丈夫なのかな」と首をかしげているのである。

本郷和子選

特選】仰ぐ虹またぐ虹あり水たまり  松山市 今岡美喜子 

【評】仰ぐ虹は当然であるが、跨ぐ虹とは、水たまりに映っている虹のことであろうか。虹が映るほどの水たまりとは、果たして人が跨げるほどの大きさなのか。あれこれ言うまでもなく、水たまりは澄んできれいな空と虹を映していたということ。

【入選】夏空のかつ攫ひたる大飛球   松山市 西野周次

 【評】ホームランである。夏空が「かっ攫う」という表現に驚く。「攫う」や消える」「見失う」ではおもしろくない。「かっ攫う」とあればよりスケールが大きく言葉のキレが良い。その野球のボールは、結局、場外か又は二階席に飛び込んだのか。夏空に飛んで行って行方不明だともっと面白い。

髙橋正治選

【特選】使うこと無くて形見の夏帽子   松山市  大野恵子

【評】巡り来た今年の夏の陽を浴びている、ネガフィルムが心の中に写っているようです。あの日あの時の、やさしい言葉がほしいと願ってみたいですね。

【入選】すだれ越し未練の手を振るさようなら 
        
                         松山市 橋本伎代子

【評】女性という静の支え、男性は動です。現実のなかの泣き笑いの主役、さようならは無駄ではないですね。月日が過ぎれば、思い出となる。