今週の山頭火句

今週の山頭火句 旅のかきおき書きかへておく  山頭火

2008年10月4日土曜日

「第17回全国山頭火フォーラム in やまぐち」

平成20年10月4日、5日 「全国山頭火フォーラム in やまぐち」に参加。

詩人北川透氏
生前の山頭火と親交のあった和田健さん
詩人北川透氏による「山頭火、童謡詩人の誕生」のお話がありました。

「分け入つても分け入つても青い山」の句が紹介され、
「歩いても歩いても青い山」 では平凡でつまらないと、
「分け入つても」という言葉が、力強いですとのこと。

分け入つても分け入っても 山頭火の解くすべもない惑いは消えていません。

その後、分け入ったあと、
「分け入れば水音」の句ができています。
分け入って、そこに水音を見つけるのです。
きれいに流れるせせらぎ、水そのものではなく水の音、音を感じるのです。

尾崎放哉の
「咳をしても一人」の句よりも、
放哉に和して つくった山頭火の
「鴉啼いてわたしも一人」の句の方がいいという持論を述べられました。

放哉の句は、ほんとうに一人ぼっちで、淋しい限りでそこには誰もいないと。

山頭火の句には、カラスが出てきたり、コウロギがいたり
蝶やトンボが必ず登場します。
石寒太だと思ったけれど、山頭火の句はバックに「明るさ」がある、放哉の句はただただ「暗い」と。

山頭火の句は淋しさの中に、ユーモアとその向こうに希望を求める明るさがある。
そのように思えました。

ちんぽこもおそそも湧いてふれる湯 湯田泉句

 









 左:山頭火句碑 音もなつかしい流れをわたる (山陽自動車道、佐波川サービスエリア) 
                                      右:句碑裏の山頭火うしろ姿のシルエット