10月10日に開催した筑前琵琶「俳人山頭火」復活コンサートの記念作品として
俳人山頭火DVDが完成しました。
「念ずれば花ひらく」ではないですけれど、沢山の人のご協力を得て、ひとつ、ひとつ花が開いて
最後の仕上げとして、見事な琵琶で語る「俳人山頭火」のDVDが出来上がったのです。
その琵琶「俳人山頭火」復活のいきさつを紹介しておきます。
それは、今から2年前2009年11月4日から始まります。
① 「10月松山で開かれた全国山頭火フォーラムに参加して、山頭火に近づくことができました。
41年前、67歳で亡くなった父の書簡を整理していて、ボロボロになった琵琶謡「俳人山頭火」
の歌本が見つかりました。……筑前琵琶で、再びこの謡が奏でられるのを聴くことが出来たら
と淡い夢をだいています。」という記事が愛媛新聞「へんろ道」の欄に載ったのです。
②しばらくして、11月9日 山頭火倶楽部宛てに、
松山市内の蔀因(しとみちなみ)さんからお便りをいただきました。
「父の遺品の中から「俳人山頭火」の琵琶謡がでてきました。
なにかの機会にお役立てください。」と、「俳人山頭火」の歌本が届きました。
③この「俳人山頭火」の詩がいいですね。
この世に、こんなに山頭火を理解していた人がいたのかと、ビックリいたしました。
涙しながら聞いていたという人にもお会いすることができました。
そういう経緯を経て、「筑前琵琶 俳人山頭火」の調査を始めました。
山頭火顕彰第一人者・大山澄太さん編集主宰の「大耕」という雑誌にその歌を発見することが
できました。やっぱり澄太さんだったのかと、思わずうなずいてしまいました。
昭和32年12月14日の日録に。
「俳人山頭火」を田村旭都さん、筑前琵琶にて演奏、一同感服敬聴。」とありました。
今から55年も前のことです。
そして、「山頭火の命日」に演奏されていることがわかりました。
NHK、民放でラジオ放送されてたことも、紹介されていました。
その録音テープを探し始めるのですが、なかなか見つけることができませんでした。
④そんな時、今年の4月ですが、澄太翁の愛弟子・宇都宮長三郎さんとの出会いが一草庵で
ありました。西予市明浜の方です。そのテープ探してみますとのことでした。
後日、琵琶謡の作曲者・田村旭都さんの娘さん渡辺萬里子さんが、宇和島市吉田にいて
練習用のテープを持っているとの連絡がありました。
(下左写真、取材を受ける素敵な渡辺萬里子さん。右写真、再会した萬里子さん、久仁子さん、宇都宮長三郎さん)
⑤今年の5月、松山の椿神社、山頭火の句碑の玉垣が100以上をあるところです。
そこで、宇都宮さんから、カセット・テープをいただきました。
⑥早速、昨年度お目にかかっていた愛媛県琵琶連盟の筑前琵琶演奏家・見立先生に
相談しました。やってみましょうと引き受けてくれたのですが、大変苦労されたようです。
お陰で、ここに山頭火の一生を琵琶で奏でる「俳人山頭火」を聴けることとなった訳です。
⑦このDVDの映像の中には、
この日のことを聞きつけて、天国から一草庵にやって来た山頭火さんご一行も
記録されています。
衣装も揃えて、大山澄太、田村旭都さんと連れ立って来てくれました。
フィナーレは、大山澄太さんの愛娘・久仁子さんの登場です。
連絡もしていないのに、噂を聞いて三重県伊勢市から来てくれました。
そのご挨拶に涙しました。
⑧そして山頭火さんは最後にも魔術をかけて、DVD映像技師に合わせてくれました。
そんな訳で、どこに出しても恥ずかしくないれ歴史に残る「俳人山頭火」のDVDができました。
そのお披露目を、11月3日(木・祝)に山頭火検定合格発表を記念して
「俳人山頭火DVD」上映会を開催します。是非、映写会にきてくださいね。
場所 子規記念博物館 1F 視聴覚室
時間 11月3日 14:00~15:30 (参加は自由で無料)
※ この「まぼろしの琵琶 俳人山頭火」 ご希望の方には頒布いたします。
(値段は、800円とさせていただきます。)
連絡先 NPO法人まつやま山頭火倶楽部
〒799-2651 松山市堀江町甲1615-3
電話 090-6882-0004 FAX 089-978-5959