今週の山頭火句

今週の山頭火句 旅のかきおき書きかへておく  山頭火

2011年10月7日金曜日

「俳人山頭火」の生涯を謡う琵琶コンサート!        開演まじか。

 愛媛新聞の多和さんが、「琵琶歌・俳人山頭火」復活の記事を書いてくれました。
いよいよ、10月10日(月・祝) 午後3時より 山頭火終焉の地・一草庵で
琵琶「俳人山頭火」再現コンサートが開演されます。
 
琵琶「俳人山頭火」再現コンサートのプ ロ グ ラ ムは、次のとおりです。     

 〈曲目〉「西郷隆盛」    筑前琵琶橘流 日本橘会      見立旭庸
      「敦盛」      錦心流薩摩琵琶 全国一水会      明庭豊水
      「俳人山頭火」 筑前琵琶橘流 日本橘会     見立旭庸

 【西郷隆盛】

    明治十年二月、征韓論に破れ、鹿児島に引きこもっていた西郷は、血気にはやる学生達に
   擁せられて、やむなく兵を挙げました。
   激しい攻防戦が続き、惨敗の一途をたどった西郷は、故郷鹿児島に引き返し、やがて岩崎
   谷の露と果ててゆきます。
   ♪孤軍奮闘囲いを破って還る 我が剣は既に折れ 我が馬はたおれる 秋風骨を埋む 
   帰郷 の山
   明治維新の功労者、一代の英雄、西郷隆盛の悲運の最後を伝える物語です。

  【敦盛】          

   一の谷の戦いで源氏に破れた平氏は、一の谷を落ち延びましたが、
   逃げ遅れた平敦盛は勇敢、果敢に熊谷直実にいどみますがあえなく打ち取られます。
   ♪兜をつかんでうち見れば、思いかけぬ十五、六  涙ながらに振り上げし 
  太刀に哀れや磯千鳥 鳴くも悲しき須磨の浦
    (平家の若き公達・平敦盛が、源平の戦いで、剛毅で知られる源氏の武将、
 熊谷直実に組み伏せられ非業の最期を遂げるところを、臨場感たっぷりに語ったもので、
 戦場の荒々しさと、若く美しい敦盛を前にした直実の心の迷いと、討ち取られる敦盛の
 無常観のコントラストが、琵琶の音色と力強い語りで見事に再現され、聴く人の涙を誘い
 ます。)

  【俳人山頭火】 
        
    分け入つても分け入つても青い山
    人生を俳句に求めて、放浪漂泊の旅を続けて十五年。
    俳人山頭火は、この松山の一草庵を終の棲家としてコロリと往生します。
    その山頭火の一生を琵琶の音色で弾き語ります。
    ♪都の西北 早稲田の森に  学びし頃の黒髪を
    剃って棄てたる山頭火   黒染めの衣に あじろ笠
    ふかくかむりて鉢の子を  
    片手にもちて ひょうひょうと…… 
    遍路を終えて松山なる   一草庵に住みてより
    友あり酒あり湯もありて  伊予の風土を愛しつつ
    腹はへっても句は作り   『草木塔』を世に出しぬ 

  シルクロードを通って、中国より奈良時代に伝来した琵琶。
  その日本最古の琵琶が、正倉院の「螺鈿紫壇五弦琵琶」です。
  琵琶の音色、なかなか聴く機会はありませんね。
  いにしえの琵琶の音にふれて、現世を忘れて、別世界へいってみませんか。
     ※ 一度お目にかかったことのある、金田一春彦先生が平家琵琶の名手だったとのこと、
    ビックリした。