今週の山頭火句

今週の山頭火句 旅のかきおき書きかへておく  山頭火

2013年4月10日水曜日

「人吉・球磨 山頭火の会」のこと。

「人吉・球磨 山頭火の会」事務局の那須智治さんから、お便りをいただいた。
 人吉に新たに「山頭火の会」ができ、4月20日には、山頭火をテーマとして、市民講座を開催されるそうだ。
人吉市といえば、打撃の神様といわれて、巨人軍の名監督だった川上哲治さんの故郷だ。
 頂いた資料には、次のようなことが書かれていた。
山頭火は人吉町に3日間、昭和5年9月14日、15日、16日滞在した。
その滞在した木賃宿が「宮川屋」。日記には、3日間で122行書いている。
その中に、山頭火が記す「行乞記」の名文が登場する。

 「私はまた旅に出た、
 所詮、乞食坊主以外の何者でもない私だった、愚かな
 旅人として一生流転せずにはゐられない私だつた、浮
 草のやうに、あの岸からこの岸へ、みじめなやすらかさ
 を享受してゐる私をあはれみ且つよろこぶ、
 水は流れる、雲は動いて止まらない、風がふけば木の
 葉が散る、魚ゆいて魚の如く、鳥とんで鳥に似たり、
 それでは、二本の足よ、歩けるだけ歩け、行ける
 ところまで行け、
 旅のあけくれ、かれに触れこれに触れ、うつり
 ゆく心の影をありのまゝに写そう、
 私の生涯の記録としてこの行乞記を作る、」

会の目的は、「俳人種田山頭火が人吉に滞在し、名文「行乞記」を記した足跡を文化遺産として人間山頭火の生涯と俳句を研究し顕彰する…」
とのこと。
 
那須さんは、今は無き「宮川屋」の跡地を探し、そのあった跡を突き止めた人です。
      http://santokaclub.blogspot.jp/2012/10/blog-post_333.html
 山頭火は、人吉停車場(現在の人吉駅)に、そして出町郵便局で留置の7通の来信を受取る。出町郵便局は、今のホテル サン人吉のあるところだそうです。
  その「ホテル サン人吉」で次の講座を開催する。

       平成25年4月20日 午後3時30分~
      人吉・球磨 山頭火の会 市民講座
      「山頭火の生涯」 川崎幸廣
      「人吉と山頭火」 坂本福治画伯

        <事務所:熊本市人吉市上青井町138-2
                     0966-22-2926>

 近くの人は、ご参加のほどを…。

さて一草庵は桜も終り、トキワマンサクの真っ赤な春で一杯です。
是非、一草庵にもお越しください。