今日5月1日は、田主さんと坂雲ミュージアムの松原館長との対談がありました。
万博記念公園にある民博(国立民族博物館)でのお知り合いとのこと。
濁れる水の流れつつ澄む 山頭火 |
田主さん、昨日松山へ来て、早速一草庵の裏山・御幸寺に登ったそうです。
山頭火さんが山の上で、皆さんに「感謝」していました。あの山は、山頭火さん感謝の山だそうです。
山頭火の句は、重い人生を背負っているけれども、のびやかで明るい句が多いですね、と言われました。
そして、やさしさと自然と人間が一緒になって呼吸しているような俳句ですと。
ほうたるほうたるなんでもないよ 山頭火
この山頭火の句に、最初に出会ったそうです。
お月さまがお地蔵さまにお寒くなりました 山頭火
こんな素直な童話的な山頭火さんの句が好きだそうです。
寝ているところに、山頭火の句集と全集をおいているそうです。
いろいろな本を読んだり、いろいろな体験をして、辿り着いたのが山頭火の句だそうです。
現代人は、白と黒をはっきりさせたがる、すぐに答えを出したがる。
もっと純粋に生きて、苦しんでそれを飛び越したらいい。
そこに素直で明るいものが出でくるというお話が、印象に残った。
松原館長もいいお話をされました。
松山のおかしさ。
伊予の人は人の足を引っ張る人がいる。
小学校の先生に言われたことを覚えている。
大きくなったら、伊予猿のマネをしないようにと…。
松山の人は、もっと包容力を持つべきだ。
子規以外の俳句にも。
そして、山頭火の次の俳句を紹介された。
このみちや いきたりゆきし われはけふゆく
現在は、すべてがライトアップされ、一色だけの世界を見せる。
山頭火は、光と影の間を生き生きといきていると。
この句は、高倉健主演映画「あなたへ」の最後に紹介された、山頭火の俳句であり、山頭火「行乞記」の最初の扉に書かれた書き出しの俳句である。
彼の思いを象徴しているようだと思った。
5月6日13:30~ 道後館(089-941-7782)で、山折哲雄さんの「心温まる山頭火のうた」のお話がある、楽しみだ。
愛媛新聞社・渡辺記者 |