この山頭火倶楽部のブロクのアクセスが、一挙 1300件以上跳ね上がった。
今年の一草庵の公開日は、24日が最終日だったので、仲間と一緒に掃除をしたり、新年の設えをおこなった。 高知からNHK松山放送局の「濁れる水の流れつつ澄む」(11月2日)の放送を見て、今年中に一草庵を訪れたいと二人の女性の訪問があった。
山頭火の縁に結ばれて、楽しく語り合えることができた。「今なぜ人気?俳人山頭火」、それを象徴するかのように、
今年の最後、徳間書店から TOWN MOOK 「人間 種田山頭火と尾崎放哉」が出版された。(12月24日)
松山での写真撮影に協力した。11月21日のことだから、突貫工事の出版のようだ。
金子兜太さんと早坂暁さんのインタビューの記事も掲載されていて、この一冊で山頭火と放哉の全貌が掴めそうだ。
山頭火関連では、他の雑誌には、紹介されていない新しくできた山頭火の句碑を紹介してくれたのが嬉しい。
来松70年を記念して作られた高浜の山頭火句碑 「秋晴れひよいと四国へ渡つて来た」 |
石手寺沿線に出来た山頭火句碑 「分け入つても分け入つても青い山」 |
鉄鉢の中へも霰 山頭火
を大きくクローズアップして紹介してくれていることだ。
このような素晴らしい書をかけるのは、ただの酒飲みではないことが、すぐに解る。
5音7音と区切るのだろうか 9音3音で区切って読むのだろうか。
鉄鉢を象徴しているのか、霰を象徴しているのか。
やつぱり テッパツを象徴しているのでしょう、5音7音で区切って読んでみよう。
山頭火は、区切って読んでもらいたい俳句には、句読点を意識的に挿入している。
うどん供えて、母よ、わたくしもいただきまする
花いばら、ここの土となろうよ
秋風の、水音の、石をみがく
高知から来た女性の方にも、鉄鉢の句を観賞してもらった。
①黒染の衣姿に、孤独の塊のような白い霰
②テッパツの中に霰の音
③その音を身体で、心の読みとる山頭火の姿
④玄界灘の寒い風に吹かれて、鉄姿の中へは白い米だけでなく
白い霰を入るのだと世の無常を感じて旅去るうしろ姿
そんな話をコーヒーを飲みながらしました。
読売新聞・日曜版の名言巡礼(2011.12.23)
ゆく河のながれは絶えずして、しかも、もとの水にあらず
宇佐美さんが紹介している。
800年前に約8600字の随想「方丈記」、源平の争乱の世相を読む。
山頭火は、世界的な戦争の起る中、次の句を詠む。
濁れる水の流れつつ澄む
そして、東北大震災、原発事故に対面した現在人は、山頭火のテレビをみて
この山頭火の句に、無常感と希望を確信する。
宇佐美さんが、今回の名言巡礼でキャッチしたのは、次の言葉です。
無常の中に希望を見る
片付けが終わり、一草庵を出ると、
その前の川は澄んで、白い鷺が遊んでいました。